亜留土乃湯
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も彼女は追いかけてきたが、格好が格好だったため更衣室に置きっぱなしになっている服を俺が取りに行くことで妥協してくれたらしく、生き長らえることができたのだった。
プクー
「ごめんってウェンディ」
服へと着替えたウェンディはいまだに怒っているらしく頬を膨らませている。俺はなんとか機嫌を直してもらおうと奮闘しているが、彼女はそっぽを向いたままなかなかこちらを向いてくれない。
「すごい怒ってるわね」
「あらあら」
その様子をリサーナさんとミラさんが心配そうに見ている。いや、ミラさんはいつも通りのほんわかした感じで見守っているって言った方が正確か。
「不可抗力なんだし許してあげなさいよ」
「でもシリルじゃ狙ってやってそ〜」
「コラ!!セシリー!!」
本当に不可抗力なのにセシリーのせいで余計なことをウェンディが考えてしまいそう。そんな感じで彼女を宥めていたところ、突然俺たちの身体が光り始める。
「え!?これは!?」
「シリル!?何これ!?」
「身体が光って・・・」
「どういうことなの〜!?」
俺たち四人の身体が光ったかと思うと突然どこかに飛ばされたような感覚に襲われる。次に視界に入ってきたのは、どこかわからない屋外の・・・自然が広がる光景だった。
「どこだここは!?」
見覚えがあるようなないようなその場所を見渡していると聞き覚えのある声がする。そちらを見るとナツさんとエルザさん、それにグレイさんの姿があった。
「グレイさん!!」
「ナツさん!!」
「ウェンディとシリルもか!?」
周囲にいるのはこの面々のみ。他のギルドのみんなの姿はない。
「きゃあああああああ!!」
ここがどこなのかわからず困惑していると、突然ルーシィさんの悲鳴が聞こえてくる。
「ルーシィの声!!どうした!?」
「服が・・・服が消えちゃったのよぉ」
岩影に隠れて顔を赤くしているルーシィさん。何をどうしたらそんなことになるのかわからない俺たちだったが、ナツさんがそれが事実がどうか確認にいったのでそれだけは阻止しておくことにする。
「どうなってるの?てかここどこなの?」
「ふむ。私たちはドラミールにいたはずだが」
「どこかに飛ばされたのか?」
「なんか見覚えがあるような気もするんだけどなぁ」
星霊魔法も使えないとのことで彼女に羽織っていたジャケットを手渡すグレイさん。その間に俺たちはあることに気が付いた。
「いや・・・ちょっと待て!!俺も魔法が使えねぇ!!」
「私もだ」
「俺もです!!」
この場にいる全員が魔法を使えなくなっている。何がなんだかますますわからなくなっている俺たちだったが、それを
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