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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
新たな力
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俺は堪えきれずに地面へと叩きつけられた。

「うぬらは捕食される側だ。神にたてつこうなど100年早いわ!!」
「ぐっ」

地面に伏せている俺の脇腹に蹴りを放つアルドロン。その威力は絶大で体重の軽い俺は簡単に飛ばされたが、羽根をうまく使って着地してみせる。

「100年は経ったよ」
「!!」
「あなたたち五神竜を倒すために100年・・・いや、それ以上の間たくさんの人たちが命を落としていった。そして今・・・俺がお前を倒してみせる!!」
「ほざけ」

少しずつ力が戻ってきているのか、先程よりも速い動きで接近してきたアルドロンは蹴りを放ってくる。それを何とか回避した俺は拳を握り締める。

「全ての人間は我が養分、我が下僕。何年経とうがそれは変わらぬ。人間は永遠にドラゴンには勝てぬ!!」

言葉の揚げ足を取られたことで怒り心頭のアルドロンも同様に拳を振り抜いてくる。両者の拳は衝突し、周囲に衝撃波が巻き起こる。

「なっ・・・受け止めただと?」

アルドロンの拳を真っ正面から受けた俺に驚きを隠せない様子。俺はそこで最後の確認をすることにした。

「お前は今まで何人の人間を殺してきたんですか?」
「ん?そんなことは覚えておらぬ。食物の数など・・・だが、この我の上に街を作らせそこに住む人間のかずはこの100年で30万くらいか?
皆、我を信仰し我に命を捧げた。愚かな奴らよ、ただの養分とも知らずに幸せになれると信じておった」

悪びれる様子もなくイヤらしい笑みを浮かべるアルドロン。それを聞いた俺は覚悟を決めるために口を閉ざしている。

「この先も全ての人間は我の前にひれ伏す!!我が養分となるために!!」

そんな俺に容赦なく拳を突き立てるアルドロン。だが、不思議と先程までのようなダメージを感じない。

「水神竜さんはいい人でした。彼を信仰している人たちのことを考えて共存しようとしていた。だから俺たちは、もし五神竜が全員同じような考え方を持っていたら戦わないと決めたんです」

結果的に水神竜さんは白魔導士に操られたことによって戦わざるを得ない状態になった。ただ、それも彼が自身の力の暴走を抑えるためにやろうとしたことによって起きたことだから咎めることはできない。

「けど、お前は違う。俺たちを敵・・・いや、生き物とすら考えてない。きっとこれからも人間たちを傷つける。だからここで倒してみせる」

魔力の全力解放。それにより水と風が俺の周囲へと舞い起こる。それを見てもアルドロンはなおも格下と俺を判断しているのか、鼻で笑っているのが傍目にもわかる。

「ずいぶんと都合のいい理屈だな。人間とて食すために動物を殺すだろう」
「生きるためですからね。お前みたいに全員を殺そうとは思いません。それに、俺たちはドラゴン
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