読心
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れないけどアルドロンはここにいる俺たちに攻撃できないんじゃないか?それなら少し時間がかかっても何とかするための対策を考えることとかはできそうだけど・・・
「"1"だ」
「「「「「!!」」」」」
そんなことを考えていたところ、後ろから突然声がしたため振り返る。しかしそこには誰もいない。誰もいないのに、またしても声が聞こえてくる。
「お前はアルドロンに1ポイントのダメージを与えた。ただアルドロンの体力は1億ポイントだ。あと99999999回同じ技が撃てれば倒せるかもな、背中部分だけは」
「な・・・」
「なんだこいつ!!」
「木?」
その声がするのは地面から生えてきている小さな草。その草はみるみる伸びていき、やがて手の形をした枝が生えてくる。
「お前たちが挑もうとしているのはそういう存在なのだよ」
「芽が人の形に・・・」
やがてそれは人といっても遜色ないほどの形へと変化していき、大きさも俺やウェンディ・・・いや、ナツさんすら越えるほどの背丈へと成長する。
「俺は木神竜アルドロンの一部、ゴッドシードのウルフェン」
「一部?」
「ゴッドシード?」
彼が何を言っているのかわからず困惑することしかできない俺たち。そんな隙だらけの俺たちを相手は見逃すことはしない。
「これより木神竜の一部とならなかった者たちを排除する」
そういった木の人間は俺の顔面をその手で掴む。その手を振り払おうとするが、握力が強くて全然引き離せない。
「読んだぞ」
「は?」
「お前がもっとも強大だと思う者の力を」
そう言って手を離した人形をした木の生き物は煙に包まれていく。その姿が少しずつ変化していることに俺たちは気が付いた。
「なんだ!?」
「あいつの身体が・・・」
「変化してる!?」
サイズから全身の形も変化していくことに驚きを隠せない。徐々に人の形により近づいていくそれを見て、俺たちは目を見開いていた。
「ゴッドシードは排除すべきものの記憶の中にある"強者の力"を具現化し、その者を排除する。そう・・・お前が絶対に勝てない相手となり確実に殺す」
聞き覚えのある声に変化していくそいつを見て、俺たちは背中に冷たいものが流れるのを感じた。そして煙が晴れるとその場に現れたのは、頭に芽があるところを除けばこれまで俺たちが出会った中でもっとも強く、強大な敵である男だった。
「久しぶりだな、シリル、ウェンディ」
水色の髪をした青年は俺たちを見るとニヤリと笑みを浮かべる。その魔力はかつて戦ったそいつに迫るものになっており、俺たちの悪寒はひどくなる。
「ティオス・・・」
かつて何人もの仲間たちを殺した未来の俺とレオンが融合した存在、ティオス。俺たちを見て余裕の表情を浮かべる彼に
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