北欧編 仮面ライダーRC&レジスタンスガールズ 第2話
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長の存在でも有名な街だったからな、ここは」
正信と共に自動拳銃を構えて後方の警戒に当たっているのは、このメンバーの中でも最年長であり、豊富な実戦経験を持っているアメリカ陸軍出身のジャック・ハルパニア大尉だ。
「仮面ライダーUSA」の名でも活動して来た茶髪の巨漢は、その体躯に相応しいサイズである、迷彩柄のロングコートに袖を通している。
日本での戦いでノバシェードの首領格を打ち破ってからの2年間。組織の残党を撃滅するべく世界中を転戦して来た彼らは、ドナルド・ベイカー市長やインターポールからの要請を受けてこの街に派遣されて来たのだが――4人が辿り着いた時にはすでに、この惨状だったのである。
もはや手遅れだったのか。もうこの街に、生き残っている人間はいないのか。
その最悪の可能性を意識し始めていた男達が、廃墟に囲まれた通りに足を踏み込んだ――次の瞬間。
「――!」
突如周囲から、大量の「殺気」が噴き上がって来たのである。
その気配に同時に勘付いた4人は即座に臨戦体勢に入り、全方位に拳銃を構えたのだが――もはや、「手遅れ」であった。
4人を囲んでいた四方の廃墟。その全ての隙間から彼らを狙っている無数の銃口が、すでに男達の全身を捉えていたのである。
下手に抵抗しようとすれば、その瞬間に全方位からの一斉射撃で蜂の巣にされてしまうだろう。歴戦のライダー達すらも欺く高度な潜伏能力に、男達は瞠目するばかりだったが――彼らが驚かされたのは、そこだけではない。
特殊部隊顔負けの立ち回りでライダー達を包囲している、この武装集団は皆――蠱惑的な色香に満ち溢れた、歳若い美少女ばかりだったのである。
(この子達は一体……!?)
(……ノバシェードに与しているわけではないようだが、随分なおもてなしだな。これほどの手厚い歓迎は、中東の激戦区でもなかなかお目に掛かれんぞ)
統率の取れた挙動ではあるものの、服装をはじめとした装備全般も使用銃器も年齢層もバラバラであり、正規軍の類ではないことは誰の目にも明らかであった。彼女達が共有しているものと言えば、ライダー達を「敵」と認識していることくらいなのだろう。
この国の正規軍ではないとすると、下手に刺激すれば何を仕出かすか分からない。それに、現地の抵抗勢力であるならば協力関係を築けるかも知れない。
本来、この地域で合流するはずだった正規軍の特殊部隊は軍部としての面子に拘るあまり、ライダー達の到着を待たずして突入作戦を決行し、壊滅してしまった。
正規軍の歩兵部隊が戦意を喪失している今、最も旺盛な士気を維持しているのは、非正規組織である彼女達なのだ。
(どう見ても正規の武装組織じゃない
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