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仮面ライダーAP
特別編 仮面ライダー羽々斬&オリジンモンスターズ 第10話
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てしまったというのである。

 そして番場邸に届けられたハガキには、そのテレビ局の住所が記されていたのだ。始祖怪人達から届けられたこのハガキは、犯行の予告状だったのである。

「番場総監、これは……!」
「……どうやら彼らも、最後の決着を望んでいるようだな。いつまでも頼り切りで済まないが……もう一度だけ、人類の自由と平和のために戦って欲しい。警察官として、仮面ライダーとして」

 かつての「先輩」である羽柴柳司郎と同じ、徳川清山の手で生み出された原初の怪人達。彼らは今も、清山や柳司郎が目指した思想に殉じようとしているのだろう。
 その半世紀近くにも及ぶ長き因縁との決着を、最も信頼出来る部下達に託し――番場は警視総監として、最後の出動を命じる。

「無論です、それが俺達の仕事ですから。……よし、行くぞ皆ッ!」
「おうッ!」

 そんな彼の決意を汲み、穹哉は気合を入れるべく赤い鉢巻を巻いていた。そんな彼をはじめとする新世代ライダー達は互いに頷き合いながら、番場邸の地下に隠された広大なガレージに向かい始めて行く。
 変身機能を搭載したデバイスを持つ者はその場で変身し、装着式のスーツを持つ者は素早く装甲を身に付けながら、地下のガレージを目指して走る。

 そして、ガレージに繋がる巨大な自動ドアが、ゆっくりと左右に開かれた頃には――すでに新世代ライダー達は、ヒーローとしての姿に「変身」していた。
 ドアの先で「主人」を待ち侘びていた愛車に静かに歩み寄り、乗り込んだ彼らは。静かに――それでいて力強く、ハンドルを握り締め、エンジンを始動させる。

 やがて、彼らを地上に送り届けるための扉が開かれると――新世代ライダー達を乗せたマシンGチェイサーとマシンGドロンは一気に発進し、夜景に彩られた大都会の道路へと矢継ぎ早に飛び出して行くのだった。

 次々とガレージから発進し、現場に急行して行く新世代ライダー達。力強さに溢れたその背を見送る番場は、彼らの勇姿に愛娘の恩人――「仮面ライダーAP」の影を重ねていた。

「……昭和だろうが平成だろうが、令和だろうが。時代が望む時、『仮面ライダー』は必ず蘇る。そうだろう? 南雲君」

 番場遥花を含む改造被験者達を柳司郎の攻撃から救うため、最後の戦いに立ち上がった南雲サダト。
 新世代ライダー達の背に彼の面影を見出し、番場は独り拳を震わせるのだった。

 ◆

 始祖怪人、そしてノバシェードとの決着を付けるべく、闇夜のハイウェイを疾走する22人の新世代ライダー達。
 彼らを乗せたマシンGチェイサーとマシンGドロンは、常軌を逸した速度で「事件現場」のテレビ局を目指している。だが、彼らの行く道には他の車両が全く見当たらない。

 番場の迅速な指揮により、すでに彼らが通るハイウェ
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