異世界の聖杯戦争
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、赤いストールを首に巻く彼は、全身を温めることに余念がないように見える。
あまり見たことがない、その人物。だが、その声には覚えがあった。
「フェニックス……!」
「また遊ぼうぜ?」
にやりと笑みを浮かべた彼の顔に、不気味な紋様が現れる。それを見た途端、ハルトは身構える。
燃え上がる、男の体。炎とともに、その肉体は形から変質していく。丸みが特徴的な人間が、炎を形に収めた不死鳥の姿に。
「ファントムか……」
士が呟く。
炎のファントム、フェニックス。その深紅の体を持つ彼は、手にした大剣、カタストロフをハルトへ振り下ろす。
『コネクト プリーズ』
ハルトは大急ぎでコネクトの指輪を発動し、中からウィザーソードガンを引っ張り出す。
ウィザーソードガンが、コネクトを寸でのところで受け止める。火花が散るが、ハルトは何とか防ぐことが出来た。
「お前……前に真司が倒したって聞いたけど……」
「残念だったな魔法使い……てめえを倒すまでは、俺は死ねねえんだよ」
フェニックスはそう吐き捨て、そのままもう一度カタストロフを振り上げる。
今度は避けられない。そう判断したハルトは体を反らし、カタストロフをそのまま地面にめり込ませる。
『ドライバーオン プリーズ』
その隙に、ハルトは大急ぎで銀のベルト、ウィザードライバーを腰に展開した。ノータイムで、ハルトはウィザードライバーのつまみを動かす。
『シャバドゥビダッチヘンシーン シャバドゥビダッチヘンシーン』
変身詠唱が鳴り響く最中、フェニックスは再びカタストロフを振り上げる。その手元を両足で蹴り飛ばしながら、ウィザードは指輪を発動させる。
「変身!」
『フレイム プリーズ』
現れる、赤い魔法陣。
それは、ルビーの指輪から発生し、フェニックスの丁度は以後に静止した。
ゆっくりとハルトに近づいてくる赤い魔法陣に向け、ハルトは急ぐ。その肩を跳び箱の要領で乗り越え、体を回転させながら赤い魔法陣を潜り抜ける。
『ヒー ヒー ヒーヒーヒー』
変身成功。
着地と同時にウィザードとなり、即座にフェニックスへ足払い。
地面に倒れたフェニックスを見て、ウィザードはバク転により距離を取る。
「お前の戦闘パターンはもう見切ってる……!」
ウィザードはそう言って、ウィザーソードガンでカタストロフと切り結ぶ。やがて、カタストロフを蹴り上げるウィザードは、そのまま両足で跳び蹴りし、カタストロフを弾き飛ばした。
「よし!」
『キャモナスラッシュシェイクハンド キャモナスラッシュシェイクハンド』
ウィザードは即座に、ウィザーソードガンの手を開く。同時に、フェニックスの手から炎の鳥が放たれる。
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