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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
意地VS意地
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ぐ……!」

 動きの止まった一瞬の隙に鈴さんが再度青竜刀を振り下ろし、私は思わず左腕の手甲で受け止めてしまう。
 手甲がその威力に耐え切れず破壊されて中の『マルゴル』の火薬に引火した!

「きゃ!」

「うわ!」

 至近距離での爆発は流石に鈴さんも避けられなかったようで一緒に逆方向に吹っ飛び、地面に叩きつけられます。

―シールドエネルギー残量87―

 まずい! このまま落ちたら箒さん一人になってしまう。せめて相打ちに!

「箒さん! 作戦D!」

『な、何!?』

「信じます!」

『ま、任せろ!』

 箒さんに作戦最終段階を伝えてから『イェーガン』を左手に持ち替えて右手の『ユルルングル』を鈴さんに向けて射出する。
 態勢を立て直したところだったので鈴さんの左腕を絡め取ることに成功。

『は! チェーンデスマッチでもしようてっの!?』

「残念ですが…」

 『ユルルングル』を収納しながら『イェーガン』を地面に突き立て、残った右足の『アドレード』をスパイク代わりに地面に向けて展開する。この状態で収納することでパワータイプの『甲龍』でも確実にこちらに引っ張ることが可能です。

『武器を捨てた? 何しようとしてるかは知らないけど先に落とす!』

―『イェーガン』内温度急速上昇、危険区域に到達―

 鈴さんが『ユルルングル』で引っ張られる勢いを利用して急加速、一気に突っ込んでくる。
 ところで、今更言うまでも無いですが『イェーガン』はヒートランス。つまり内部に熱量発生装置を仕込んでいます。
 通常外向きのそれを意図的に中向きに変えればどうなるか、分かりますか?

―臨界点到達、爆発まで0,3秒―

「な……」

「一緒に退場と行きましょう!」

「何よそれぇ!?」

 私と鈴さんのほぼ零距離で巨大な熱量を含んだ『イェーガン』が爆発。その爆風と破片が一気に私と鈴さんのISに襲い掛かり、シールドエネルギーを根こそぎ奪います。

―シールドエネルギーempty、行動不能。『甲龍』シールドエネルギーempty―

「あ、あんた相変わらず無茶苦茶するわね……」

 煙を吹いている『甲龍』から鈴さんがこちらを睨みつけてきました。
 勘弁してください……

「ああしないと負けなので」

「だからって一緒に自爆する奴がいる? 全く……」

「ここにいますけど?」

「ああそう」

 溜息つかれてしまいましたね。分からなくは無いですけど。
 ふ、っと上を見上げて箒さんの確認をしようとした途端、空中で爆発が起こりました。
 そしてその爆煙の中からはじき出されてきたのは……箒さんの『打鉄』……

『試合終了。勝者、セシリア・オルコット、凰 鈴
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