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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
意地VS意地
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き破ってセシリアさんと鈴さんが飛び出してきました。

『ああ、もう。やってくれるわね……痛てて』

『はあ、はあ……流石と言ったところかしら?』

 二人とも埃だらけの煤だらけ。しかもかなりボロボロです。

―状況確認、『ブルー・ティアーズ』BT兵器6基中3基破損。『甲龍』衝撃砲右肩部破損―

 爆発に巻き込まれた影響でしょうね。BT兵器は腰の誘導弾2つとレーザーの物が1つしかありません。
 と言ってもこれで互角、といったところでしょうか。私のシールドエネルギーも残り150を切ってる上に武装もほとんど残ってませんしね。


―現状確認、シールドエネルギー残量139、残存武装、『ハディント』残弾85発、『エスペランス』残弾8発、『ダラマラ』残弾0発、『ミューレイ』残弾0発、『コジアスコ』残弾5発、『マルゴル』残弾10発、『イェーガン』使用可能、『マリージュラ』展開残り時間43秒、『アドレード』脚部2本、『カイリー』展開残り時間1分―

 前言撤回、案外残ってますね。と言ってもこの二人相手にどこまで行けるか……

『どうやらそちらの切り札は終わったみたいですし? 今度はまたこちらの番ということでよろしいのかしら?』

「面白い冗談だな」

「箒さん?」

 箒さんもさすがに辛くなったのか『雷斬』を量子化して新しい武装を展開します。左上の内側に展開されたそれは『月穿』よりも幾分小さい取り回しを考えられた便利な射撃用の短弓。

「『重籐』……」

「どの道負けられん戦いだ! ここで負けてしまっては意味がない! 出し惜しみなぞせん!」

『あら、奇遇じゃない。アタシも負けらんない理由があるのよね』

『結局皆さん負けたくないのは一緒のご様子。なら最後まで付き合うのが務めですわね』

 全員がそれぞれの武装を構えたのを見て、私も腕を交差させて両肩の『カイリー』を掴みます。

「行くぞ!」

『今度こそ!』

『レクイエムを聞かせて差し上げますわ!』

『『「一夏と付き合うのは(アタシ)(わたくし)だ(よ)(ですわ)!」』』

 『カイリー』を投擲すると同時に私以外の全員が叫びました。
 欲望丸出しじゃないですか……

『どりゃあ!』

 鈴さんが『カイリー』を叩き落し、そのまま突撃してくる。私は『イェーガン』を展開してそれを思いっきり突き出します。
 左手の青竜刀で受け流しながら一気に接近してくるので、左足の『アドレード』を展開してがら空きの鈴さんの顔面に蹴りを放……

「な……!」

 その『アドレード』の刃の部分だけがレーザーで折られました。いつの間に近づかせたのかビットの一基が私の近くに浮いていて、それが撃ったのでしょう。

「もらったぁ!」


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