暁 〜小説投稿サイト〜
FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
バトルオブフェアリーテイルinドラシール
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腕の中で意識を失っているジュビアさんが目に入る。

「グレイさん!?」
「どうしたの!?」
「ジュビアさん!!」

慌てて二人に駆け寄る俺たち。その間もグレイさんは気を失っている彼女に懸命に声をかけていると、今度は大きな音を立てて周囲が揺れ始める。

「何の音!?」
「うわ!!」
「ヤバッ!!」
「地面が・・・」
「何だこれは・・・」
「地震!?」
「大きいわよ!!」
「すごい揺れ〜!!」

巨大な地震の襲来なのかと思っていた。しかし、それとは明らかに違うところがある。

「いやこれは・・・」
「地面がせり上がって・・・」
「なんなんだこの街はー!?」

地面が傾いているような感覚を抱く俺たちはとにかく大慌て。しかし、そんな俺たちとは全く違う反応をしている人たちがいる。

「てか・・・街の人・・・みんな平気なの!?」

この街に住んでいる人たちはこの異常事態に慌てる様子もなくその場に座ったり寝転んだりしている。取り乱す様子のない彼らに俺たちは驚愕させられる。

「あらあら旅の人かい?何の前情報もなくドラシールに?」

あわてふためいている俺たちを見て声をかけてくれたのは見るからに優しそうなお婆さん。

「何なんですかこれはー!?」
「私たちは毎日同じ時間にこれだから時報みたいに扱ってるけど、初めてじゃびっくりするよね」
「毎日同じ時間!?」
「毎日こんなことになるんですか!?」
「大丈夫よ、すぐに止まるから。それより座った方がいいわよ」

慣れすぎてこの状況に焦ることもしないのかと思っていたところ、俺たちはバランスを崩しその場に尻餅をつく。その反動でルーシィさんが手に持っていた地図が宙へと舞い上がる。

「大地に・・・いいえ、大いなる木々に祈りを込めて・・・」
「木々?」

お婆さんの言っていることの意味がわからずにいると宙に舞った地図を見て、ルーシィさんが何かに気が付いたらしい。

「この街の・・・形・・・手だ」
「手?」

そう言われてようやくその見覚えのある形が何か気づく。そしてさらに追い討ちをかけるように俺たちを大きな影が覆う。

「何?この影・・・」
「ま・・・まさか私たちのいる場所は・・・」

その影が何なのか確認するために顔を上げる。

「そうよ、手。ドラシールの右手・・・いいえ、木神竜アルドロンの右手部分の街」

俺たちを覆っている影の正体は身体を起こした巨大なドラゴンにより光が遮られたことによるもの。そのドラゴンの顔は俺たちの位置からでもわかるほどに巨大なものだった。

「アルドロン・・・」
「これが五神竜・・・」
「手の上に街が・・・?」
「てか・・・あたしたち・・・」
「アルドロンの上にいるんですか・・・?」

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