第76話 魔女現る。
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痴話喧嘩なら他所でやれってんだ」
エステルがオリビエにどうしてこうなったのかと聞いていた。アガットは呆れた顔でそう呟いた。
「ニャー」
するとそこに猫の鳴き声が聞こえて足元を見ると綺麗な毛並みをした黒猫が座っていた。その黒猫は見事な跳躍で三つ編みの女の子の頭に乗ると前足でペシッと叩いた。
「あ!そ、そうでした……!私ったら感極まってなんてことを……申し訳ありません!」
すると三つ編みの女の子は慌てた様子でリィンから離れた。
「リィンさんも申し訳ありませんでした!いきなり抱き着いてしまって……」
「えっとそれはいいんだけど……君は誰なんだ?俺は君みたいな綺麗な子に会った覚えが無いんだけど……」
「あ、ごめんなさい。自己紹介がまだでしたね……私はエマ・ミルスティン、貴方が命を助けてくれたイソラ・ミルスティンの娘です」
「えっ、君はイソラさんの……!」
イソラという名前にリィンが反応したけどわたしは知らない名前だ。誰なんだろう?
リィンにそれを聞こうとしたんだけど、その時ギルドの通信機からベルが鳴った。キリカが対応して話を聞き私達に指示を出した。
「皆聞いて、今丁度セントハイム門で地震が発生したらしいわ。直ぐに調査に向かって頂戴」
「ええっ!?」
キリカの言葉にエステルが驚いた。この町からセントハイム門まではそこそこあるけど地震が感じ取れないほどの距離はない。でもわたし達は全く感じなかった。
「皆、いくわよ!」
自身の調査の為わたし達はセントハイム門に向かう事になった。
「あ、あの……」
「ごめん、今はちょっと話してる時間が無いんだ。後でもいいかな?」
「分かりました。事象はよくわかりませんがどうかお気を付けて」
三つ編みの女の子……名前はエマだっけ?エマはそう頷くと気を付けてと言ってくれた。
リィンは其れに頷いて外に向かったのでわたしも後につづいた。正直エマって子やイソラっていう人も気になるが今はそれどころじゃないからね。話は後で聞こう。
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――――――
―――
セントハイム門に向かったわたし達はそこで事情調査をおこなったけど分かったのは地震は起こるたびに揺れの強さと発生時間が増していってること、そしてまた黒いスーツとサングラスを見に付けた男が目撃されたことだった。
しかもその男は目撃者の証言からすると普通なら跳び降りれないほど高い場所から去ったとしか思えず、その男がブルブランと同じ見喰らう蛇の執行者の可能性が高いと判断したわたし達はキリカに報告する。
結局その日は出来る事がなくなりティータたちの準備が明日には
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