第二章
[8]前話
「仲がいいんだね」
「この通りね」
「ニャ〜〜〜」
「ンニャ〜〜〜」
見ればフォレストにもだった。
フィービーは懐いている、寄り添いそうして離れない位だ。エリカはそんな二匹を観つつ同僚に話した。
「本当の母娘みたいよ」
「そうなんだな」
「そう、怪我も治ったしね」
「今じゃすっかり元気だな」
「何の問題もなくね、それとね」
「ああ、この前話していた娘だな」
「紹介してくれるかしら」
こう同僚に言うのだった。
「よかったら」
「飼い主の人に連絡するよ」
同僚も約束してだった。
暫く経ってからだった。
同僚はエリカの家に中年の女性を連れてきた、女性はケースから右が黒左がクリーム色のフィービーと同じ様に毛色が分かれている右目は黄色左目は青色の雌猫を連れてきた、同僚は早速フィービーそれにフォレストと遊ぶヴィーナスという猫を観つつ話した。
「ニャア」
「ウニャン」
「ミャウン」
「ヴィーナスといってね」
「この娘も同じね」
「こうしたお顔が左右で色違いの猫は結構いるそうだよ」
「そうなのね」
エリカは同僚の言葉に頷いた。
「雌では少ないらしいけれど猫では珍しくないそうだよ」
「そうなの」
「キメラ猫っていってね」
「ギリシア神話のキメラにちなんでなのね」
「あの上半身がライオン、下半身が山羊で尻尾が蛇のね」
この神から生まれた魔物血筋から言えば実は神のそのというのだ。
「そう呼ばれてるんだ」
「面白い呼び名ね」
「うん、けれどこうした娘達もいいわね」
「いい毛並みよ、それにどんな毛並みでもね」
エリカは同僚に笑顔で話した。
「猫は猫だから」
「それでだね」
「いいわ、じゃあこれからもね」
エリカは同僚にヴィーナスを撫でつつ話した。
「フォレストそれにフィービーとね」
「一緒にだね」
「暮らしていくわ」
笑顔で話した、そしてだった。
エリカは実際に彼女達と楽しく暮らしていった、そうして近所の家で暮らしているヴィーナスとも時々会った。そうして彼女も可愛がったのだった。
キメラ猫 完
2023・4・16
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