第1話
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(出る!?おかしい……魔炎気も極大閃熱呪文も……ガンガディアが死んだ後に得た技の筈!?だが、湧き上がる力は……)
今度は気合い溜めをおこなうハドラーちゃん。
(何!?この力は……魔族の力と超魔生物の力!?両方を同時に兼ね備えていると言うのか!?だが、ザムザの見立てでは『超魔生物状態で呪文が使えない』だったのに……だから俺は、魔族を辞めたのだ!なのに!)
ハドラーちゃんは、恐る恐る覇者の剣を生やしてみた……
(出るねぇ……当然の様に……覇者の剣って、俺が超魔生物に改造されている最中にザムザがロモス王国から盗み出した……なのになぁー……しかも、既にダイの奴にへし折られたんだっけ?)
取り敢えず……魔族時代の技と超魔生物時代の技の両方が使用可能である事が判明したが、それがかえってハドラーちゃんを大混乱に陥れた。
(俺が超魔生物で、ガンガディアはまだ生きている。その上、俺がこんなか弱い小娘の姿になっている……時代は……どこなんだ……)
取り敢えず、ガンガディアに戦況を訊ねる事にした。
「ガンガディアよ、俺達魔王軍はどうなっておる?」
だが、ガンガディアの口から出た言葉が、ハドラーちゃんを更に大混乱させた。
「その事なのですが、本当にカール王国のフローラ王女を誘拐しろと仰るのですか?」
ハドラーちゃんは、鼻水を垂らしながら目が点になった。
「ハ、ハドラー様!如何なさいましたか!?その様な顔をなさって!」
(カール城での初対戦かよぉ……)
そして、ハドラーちゃんは無性に腹が立った。
(ちょっと待て!よりによって、何故カール城での初対戦なんだ!?ダイはおろか、アバンすら育ってないと言うのに!冗談じゃない!そんな退屈な勝利を得て何になる!?超魔生物時代の技で誰と戦えという―――)
ハドラーちゃんの脳裏に浮かんだのは、ハドラーがかつて仕え、そして裏切ったあの大魔王。
「ククク……ハハハハハ!」
「ハドラー様!?」
「そう言う事か……そう言う事か!」
「どう言う事です!?」
「他の者達を呼び集めよ……大事な話が有る……」
「わ……解りました!」
ガンガディアが慌ててバルトス達を呼びに行ってる間、ハドラーちゃんはある確信を得て笑っていた。
「ハハハハハハハハ!そう言う事か地上の神よ……貴様等は、あの隠し事多き糞爺を認めないと言うのか?ここであの糞爺が死ねば、それだけの人間どもの命が助かると言う訳か?」
倒すべき敵を見出したハドラーちゃんが闘志を漲らせる。
「あの糞爺には、バランとの戦いを邪魔されたしな……よかろう!お前達の誘い……乗ってやる!」
再び覇者の剣を生やし、それを見つめながら誓うハドラーちゃん。
「大魔王バーン!俺はお前を逃がさない!どこへ行こうと
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