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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
FAIRYNAIL
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みません」

そう言った彼女はメガネを取り出しそれをかける。その表情は先ほどギルドであった彼女のそっくりさんそのままだった。

「私・・・エルキスです。本物のエルザさんは・・・役を作れないなら自分が出演するって」
「えーと・・・」
「どんだけバカなの」

エルザさんの芝居は相当ひどかったらしく会場は罵詈雑言の嵐だったらしい。ただ本人はそれを歓声だと勘違いして一人満足し、後から来る列車に乗って合流した時には満足げな表情を浮かべていました。

















ドラシールへと向かう道中、かなりの長時間列車に乗ると聞いていた俺たちだったけど、聞いていた時間よりも早く列車が止まり、酔いが覚めました。

「止まったぞー!!」
「やったぁ!!」
「わーい!!」

あまりの長時間の揺れで精神的に参っていた俺たちは涙を流しながら喜んでいる。ただ、どうやら目的地についたわけではないらしい。

「何!?二時間も停車するのか!?」
「長いね〜」
「この大陸じゃ普通みたいよ」
「みんなのんびり屋さんなんだけね」

ここはレインヒルという街で少し大きいこともあり長めに停車することになっているらしい。ただ、これは俺たちにとってありがたい限りだ。

「ちょっと外の空気吸ってこよっ!!」
「俺も俺も!!」
「俺も行きます!!」
「私もー!!」
「出発には遅れるなよ」

この時間を利用して休まない手はない。本当はここから脱出した気分ではあるけど、その気持ちを殺しつつ俺たちは駅から出るのだった。



















駅から出て外の空気を吸うついでに観光でもしようかと思っていた俺たち・・・だったんだけど・・・

「んん?」

俺は今一人で周囲を見回している。先ほどまで近くにいたはずのウェンディたちの姿が見えない。

「あれ?これって・・・」

この状況を以前にも経験したことがある。妖精の尻尾(フェアリーテイル)に入ったばかりの頃、グレイさんと二人で依頼に行った時にこんなことになった記憶がある。

「もしかしてウェンディたち迷子になった?」

本当は俺が迷子になっているのは確定なのだが、やっぱり認めたくないためそんなことを言ってみる。でも今回は大した問題にはならないかな。だって駅に戻れば自然と全員帰ってくるだろうし。

「気が進まないけど、先に駅に戻ってーーー」
「だーれだ」

踵を返して元来た道を戻ろうとしたところで突然目を塞がれる。ただ、その声には聞き覚えがあった。

「ウェンディでしょ?どうしたの?」

どうやらウェンディが俺のことを見つけてくれたらしくて手を目から外しながら振り返る。
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