勝利の連鎖
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。しかし彼はスカリオンが放った魔法に飲み込まれそうになる。
「がはっ・・・」
自身の身体が灰になっていく感覚。それに抗おうにも自らの意志ではどうしようもない。
「あ・・・あぁ・・・」
意識が途絶えそうになるそんな中、突如流れが変わる出来事が起きた。
ドォンッ
水中に響き渡る鈍い音。それが起きたと同時に水の流れが一気に変わる。
「なっ・・・これは・・・」
それによりスカリオンが操っていた灰がチリジリになってしまった。それにより灰になりかけていたグレイの身体が元通りになる。
「なるほど、そういう魔法か」
一度攻撃を受けたことにより氷の魔導士は全ての構造を理解した。感づかれた仮面の男は新たな攻撃を放とうとするが、それよりも早くグレイが間合いに入る。
「灰にして俺をどこかに飛ばす魔法か。だが、灰なんかじゃ決定打にはならねぇよな」
「こいつ・・・」
至近距離にいるグレイを再び灰にしようと試みたものの、それよりも早く青年の魔法が男を捉えた。
「氷魔・零ノ破拳!!」
両腕に手甲を造形したグレイは目にも止まらぬ連続攻撃をスカリオンへと打ち込む。彼のその一撃を受けた男は意識を失っていた。
「ったく・・・また助けられちまったみてーだな」
彼を救う振動があったのは神殿の方。そのことに気が付いた彼は悔しく思いつつも、次の行動へと移すため意識を失っている男を掴み、水上へと上がっていった。
「お・・・おお・・・」
一方こちらは船の上でダウンしているナツ。乗り物酔いにより彼は目を回していたが、ここでもある変化が起きていた。
「む。これは・・・」
その異変に真っ先に気付いたのはマッドモール。彼は船が崩れていることに気が付き、慌てていた。
「まさかスカリオンがやられたっちゃ!?」
仲間の敗北によりその船はみるみる本来の形・・・灰となって消えていく。そうなると彼にとってこの場は非常に危険な場所へとなってしまう。
「鎧竜は重いからすぐに沈んでしまうっちゃ!!」
物理的な攻撃に対して絶対的な防御力を誇る彼だったが、鎧は必然的に重くなる。ただ、人間である限り水に浮かぶことはできないためこの広い海のど真ん中ではいかようにも手の施しようがないことは言う迄もない。
ガシッ
ただし、一部例外がいることも忘れてはならない。
「なっ・・・」
船が完全に灰となり後は水に沈むだけと思われていたマッドモール。そんな彼の腕を掴んだのは火の竜だった。
「さっきはずりー手を使ってくれたな」
「お前・・・なんで浮いて・・・」
水上に立っているナツ。しかしな
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