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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第92話:管理局の裏側
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?」

はやてと俺の言葉になのはは小さく頷く。

「うん。でも、そんな・・・」

小さくそう言ったなのはの声は心なしか震えていた。

「なのはちゃんの気持ちは判るけど、事実やで。
 ま、私もそう言う事情があったんやって知ったんはつい最近に
 なってからやけど」

「すまん。話が見えん」

俺が手を上げてそう言うと、はやては苦笑する。

「ごめんごめん。ゲオルグくんは知らんかったんやったね」

そこではやては手元にあったカップの中身をあおる。

「でや、両事件の関係者についてやけど、まずはアースラの艦長やった
 リンディ・ハラオウン提督は本局運用部に転任して以降現場勤務は無し。
 当時、執務官やったクロノくんもその後3年間は本局捜査部勤務で
 現場に出始めたんは提督に昇進してから。
 他の乗組員も、軒並み本局の内勤か中央への転任が命じられてるんよ。
 ま、形式上は出世したことになるから論功行賞の結果ともいえるんやろうけど
 ホンマの目的は、あまりにも功績を立てすぎたアースラ関係者を
 現場から遠ざけることやったんよ」

「それ、証拠はあるのか?」

俺が尋ねると、はやては笑いながら頷く。

「あったりまえやん。他はともかく艦長クラスの人事を秘密裏に
 決められへんやろ。そやから公式記録にバッチリ残ってたよ」

「じゃあ、事実なんだな・・・」

「そやからそう言うてるやん。それに、それだけやないで。
 その他の事件関係者の取り扱いについてもいろいろあんねん。
 まずはユーノくん。抜群の調査能力と遺跡発掘の実績があるとはいえ
 いくらなんでもいきなり無限書庫の司書に抜擢はちょっとおかしいと
 思わへん?無限書庫の司書っちゅうたら、正規になろうと思ったら
 ものすごい倍率の試験を通らななられへんやん。
 それになのはちゃん。なのはちゃんはリンディさんに熱心に
 勧誘されて中学生の間は嘱託として管理局に協力。
 その後正式に管理局入りした。で、間違いないよね?」

はやての言葉になのはは小さく頷く。

「これも考えてみればおかしいんよ。何の専門教育も受けてへん
 10代前半の女の子を軍事組織が嘱託職員として雇うっちゅうのも
 変な話やんか。いくら魔法能力が高いとはいえやで」

「じゃあ・・・」

「うん。リンディさんに聞いたら、なのはちゃんを管理局入りさせるように
 上から命令を受けたって言うてたわ」
 
「そう・・・なんだ・・・」

「まあ、リンディさん自身もなのはちゃんの能力をそのままにしとくんは
 もったいないと思ってたらしいけどな。リンディさんの思いとしては
 きちんとしたルートで管理局入りさせて、きっちり基礎教育から受けて
 任務に
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