暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth29偽神と共に夢想は墜ち、彼と彼女の別離が始まった〜FinalE〜
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るテウタと同じ姿をした女性が居ました。すぐに実体を持つ分身体(確か夢影と言う・・・)を思い出し、魔力弾を1基創り出して投げ放つ。

――パンツァーシルト――

魔力弾がそのテウタの分身体に着弾する直前、銀色に光り輝くベルカ魔法陣の障壁が張られ防がれた。テウタと同じ魔力光ですね。ただ分身体と言うには表情が柔らかなもので・・・。

「ようこそ、旧世界ベルカが終わり、新世界レーベンヴェルトの始まりの起点である我が城へ」

玉座より立ち上ったそのテウタが、私が担いでいたテウタへと視線を送ってきました。私も横目で見、「・・・変身の魔導でしたか」担いでいたテウタの姿は変わって――正確には元に戻っていました。真紅の長髪、男装、テウタとは似ても似つかない女性。私はその女性をそっと床に横たえさせます。

「改めまして自己紹介を。私はテウタ・フリーディッヒローゼンバッハ・フォン・レーベンヴェルト。貴女が倒したその娘の名はマラーク。私の融合騎で、フォルエンドゥングタイプと呼ばれるものです。貴女の戦闘能力を測るために、他者の人格と戦闘能力を複製する変身の能力を以って私に変身させて迎え撃たせましたが、結果は散々でしたね」

「・・・・また闘いますか? 言葉で止まらないと言うのであれば、力づくで止めます」

コロコロ笑うテウタに、私は敵意を剥き出して告げる。彼女は「まぁ怖い♪」と怯えたような演技を見せますが、やはり笑みを崩そうともしない。それがさらに私の神経を逆撫でしてくる。こちらは真剣なのに、彼女は遊んでいるかのよう。

「オリヴィエ王女殿下。マラークの話した事は全て私の言葉なんです。今回のこの戦が始まらずとも、いつかはこれと同じような規模の戦が起こる。それは必然。なら、この戦をベルカで起こる最後の戦にしませんか? ベルカは責任を持って私が統治しましょう」

「残念ですが承知できません。最後の戦というのには惹かれますが、イリュリアの支配だけは看過できません」

「・・・ふん、愚かな。黙ってレーベンヴェルトの再誕を祝せばいいものを」

テウタの様子が激変。敵意はもちろん殺気が凄まじいです。彼女は私の傍で横たわっている女性マラークに目をやり、「起きなさい」そう一言。すると「再起動します」マラークが機械的に言い、私が負わせた損害を無かったかのようにスッと立ち上りました。

「当初の計画通り、イリュリアに攻め入った貴女方には全員死んでもらいます。さすれば彼の神器王にも敗北の苦汁を飲ませる事が出来ましょう」

「神器王・・・? それは一体――っ!」

テウタとマラークが手を繋いだかと思えば、マラークの体がテウタの体に溶け込むかのように消えました。融合したのでしょう。テウタの灰色の髪が桃色と変わり、翠色の瞳は濃い緑色へと変化。衣服はドレスか
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