エルミナの街
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ど状況は今の俺たちと同じ。この後の展開が気になっていると、彼女は頭を押さえて黙ってしまいます。
「どうしたんですか?」
「ルーシィさん?」
ラストを思い出せないのかと思っていたところ、彼女は言いにくそうに口を開きました。
「クラゲに変えられちゃうんだった」
「「!?」」
恩を仇で返すとはまさにこのこと。まさか助けたのにそんなことになるなんて想像できていなかった俺たちは驚愕せずにはいられなかった。
「なぁ、俺たちは水神竜の手がかりを探してこの街に来たんだ。何か情報ーーー」
「ノーウェイ!!」
楽しんでいた俺たちとは異なりグレイさんはこの街に来た理由を覚えていたようでフロントにいた魚の人?にそんな質問を問いかける。するとさっきまでの表情から一転、明らかに怒りの感情を我々へとぶつけてきた。
「水神様に手を出すことは我々が許しませんぞ」
彼がそう言い放った直後、ハッピーたちと一緒に泳いでいた魚たちが彼を鬼の形相で追いかけ始める。さらにはエルザさんと笑顔で競争していたサメも彼女へと食い付いていた。
「ハッピー!!」
「どうしたんだサメ子!?」
「あたしゃサメコじゃないよ!!サメミよ!!」
そしてそれは俺たちの周りを優雅に泳いでいた魚たちも同じで、一気に周りを取り囲んでくる。
「何!?急に!?」
「どうしたの〜!?」
「魚たちが襲って・・・」
「みんな落ち着いて!!」
「クラゲにされちゃうんですか!?」
先程までと一気に状況が変わってしまったことで困惑してしまう俺たち。特にウェンディは先程のルーシィさんのおとぎ話のオチのせいで今にも泣き出しそうだ。
「きゃああああ!!」
なぜ彼らが襲ってきたのかわからず落ち着けようとしていると、ルーシィさんが悲鳴を上げたためそちらへ目を向ける。
「何すんのよー!?」
そこには魚に水着を取られて胸元を隠している彼女がいた。
「シリル見ちゃダメ!!」
「ぶふっ!?」
そしてこういう時だけ反応が早いウェンディ。もう今の一撃は目に彼女の手の跡がついたんじゃないかというほど衝撃が入った。
「やんのかコノヤロウ」
「よせナツ!!手を出すな!!一旦引くぞ」
「ちっ」
急変した魚たちに臨戦態勢のナツさんだったがエルザさんの一言で冷静さを取り戻し、彼はルーシィさんを抱えてこの場から立ち去る。俺たちもそれに続くように泳いでいく。
「ノーウェイ!!逃がしてはなりません!!奴らも先日の人間と同じ!!水神様を狙う敵だー!!」
「「先日の人間?」」
後ろから魚の大群が追いかけてくる中、フロントの魚がそんなことを言っているのが妙に耳に残った。本当は色々と聞きたいところではあったが、とにかく俺たちはこの場から逃げ
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