衝撃の内容
[8/8]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
って言われると逆に困っちゃうよね」
ありとあらゆる物の中からなんでも一つくれるらしい。それぐらい難しい依頼なのは重々承知だけど、あまりにも突拍子が無さすぎてなんか騙されてる気分になってしまう。
「だいたい何でもってアバウトすぎるのよ。例えばあたしが・・・」
「何か欲しいものあるの?」
そこまで言って押し黙ってしまったルーシィさんの顔を見上げるハッピー。すると彼は何かを察したように口を開いた。
「わかった!!家賃一生分!!」
「だったら家もらうわよ!!」
ハッピーの意見はすごくいいと思ったけどルーシィさんの返しが完璧すぎた。さすが小説家志望、完璧な返しすぎてグゥの音も出ない。
「俺ならフロッシュみてーな猫が欲しいな」
「セシリー要りますか?」
「いらねぇ」
「え?僕ディスられてる〜?」
グレイさんにふざけて質問したらセシリーの心に深い傷を与えてしまったらしい。ショックを受けてる彼女を抱き抱え、頭を撫でて機嫌を取ることにした。
「私は・・・」
「俺なら・・・」
ウェンディは胸を撫で、俺はエドラスの俺の姿をイメージしている。今の俺に足りないものはそれ以外にはないと思う。
「欲がねぇな、シリル、ウェンディ」
「え!?そんなことないでしょ!?」
「すごく強欲なお願いですけど!?」
ナツさんは俺たちの願いを察したのかそんなことを言い出した。いやいや、これ以上の願いなんてそう簡単には見つからないですよ。
「確かに何でもというのは荒唐無稽で掴み所のない報酬だ。だが、全ては依頼を達成せねば皮算用にすぎん」
「そうよね。でも、それくらいの報酬の方が100年クエストらしいわね」
本当にこの報酬がもらえるかどうか確かめる術はない。とにかくこの100年クエストを達成しないことにはどうしようとないもんね。
「見えてきたぞ!!」
そんなことを話していると先頭を歩いていたナツさんがそう声をあげる。それに続くように俺たちもついていくと、そこには海に面した巨大な街があった。
「エルミナの街だ」
かつて水神竜メルクフォビアを祀っていたという街・エルミナ。果たしてここに水神竜の手がかりは残されているのだろうか。俺たちは不安と期待の中、街の方へと降りていった。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ