第十七章
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二人はそれははっきりしていた。今の戦いでそれをはっきりと感じたのだ。しかしそれを果たす為には。それが問題なのであった。
「戦うのです。いいですね」
「結局そうか。化け物を倒せばいいんだな」
「はい」
青年はまた城戸の言葉に頷く。
「ですから行くのです、今」
「よっし」
城戸はそれに頷く。次に秋山に顔を向けた。
「蓮、御前もいいよな」
「当然だ」
秋山もそれに頷く。
「化け物は何時か恵理も襲う。それなら」
「では私の導くままに」
青年は二人を導く。今彼等も戦場に向かうのであった。
「クウガはそのまま行くのです」
「貴方が導いてくれるのですね」
「そうです、戦場に」
青年ははっきりと答える。
「ですから御安心を」
「それじゃあ」
「よし、蓮」
城戸はその話を聞いて秋山に顔を向けた。
「俺達も行くか」
「クウガと一緒にか」
「いえ」
しかし青年は彼等には首を横に振った。
「貴方達も確かに同じ戦場に向かいます。ですが」
「ですが!?」
「何か違うのか」
「違います。貴方達の道は」
「俺達の道は」
青年の言葉に誘われていく。
「あれです」
青年はそう言って車のガラスを指し示した。
「ガラス!?」
「貴方達は水面や窓、ガラスを使って移動出来るのです。つまり」
「鏡の世界を使ってあちこち行けるのか」
「そうです。ですから」
「わかった。じゃあ」
城戸はそれを聞いて察した。彼等は彼等で道を行くことができるとわかった。それで充分であった。
「なら行くか蓮」
「ああ。じゃあそれでいいんだな」
「はい。そして」
青年はここでさらに言った。
「戦いはあちらでは今のとは比較にならない程厳しいものになります。ですから」
「カードを使って」
「戦うんだな」
「そうです。思い出されたようですね」
「戦い方は思い出してきた」
城戸も秋山も。その頭の中に戦い方は思い出していく。それまで彼等が戦ってきた気の遠くなるようなお互い同士の戦いは思い出せはしないが。
「それならば。いいですね」
「ああ」
城戸と秋山はまた頷く。
「鏡の向こうにいる奴等を全員止めてやる」
「そして恵理を守る」
「じゃあ君達とは戦場で再会することになるね」
五代は最後に二人に言った。
「その時まで」
「また会おうぜ」
「健闘を祈る」
「うん」
五代はサムズアップをした。城戸も秋山もそれを見て少し戸惑ったが彼等もサムズアップをした。それで挨拶としたのであった。
クウガは己のバイクで戦場に向かった。城戸と秋山も窓に飛び込む。
「よっしゃあ!」
「行くか」
二人はその中に溶けるようにして入っていく。青年はそれを見送る。
「これで鏡の戦士達は整いました。いよいよで
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