気付き
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いもしない。それにセシリーたちが俺たちを見つけられなかったら元も子もないと思う。まぁこんなありものの擬態ではすぐにバレると思うけど。
「あ、来た」
しばらく待っているとグレイさんから鍵を預かってきたと思われるセシリーたちが飛んでくる。上空からこちらを見ていた彼女たちは何の躊躇いもなく俺たちがいるところへと降りてきた。
「ナツ、何してるの」
「なぜわかったでござる!?」
「ウェンディもバレバレよ」
「シリルもだよ〜」
「「えへへ」」
地面に隠れ竹の棒を呼吸用へと地上に刺していたナツさんはハッピーの指摘に驚きながら飛び出してきて、俺とウェンディは照れながら擬態を解く。
「だから言ったじゃないですか、ナツさん」
「絶対バレますよって」
「うぐ・・・」
俺たちの予想通りの展開に納得が行かない様子のナツさん。悔しそうな表情を彼はしていたが、時間がないのですぐに次の行動へと移る。
「塔まで一気に行くわよ!!」
「見つからないようにね!!」
「急げ急げ〜!!」
シャルルたちに持ってもらい保管庫がある塔の最上階へと向かっていく。監視役がいると思い一度上空まで飛び上がって様子を見ようとしたけど、普段何も問題が起きないからなのか監視役の二人は眠そうにアクビをしておりこちらには気が付いていない。
「見張りがいるわ」
「でも気付いてないよ〜」
「任せとけ」
ハッピーが一気に加速してナツさんが見張り二人を地面へと叩き伏せる。不意の攻撃だったこともあり彼らは一瞬で気を失っていた。
「よし!!行こう!!」
「急いで!!」
「ごめんなさい」
気絶した彼らの脇をすり抜け先ほど預かった氷の指輪を扉へと差し込む。すると扉は自動的に開き、中には大量の金貨が保管されていた。
「開いた!!」
「急いで探せ!!」
「はい!!」
「了解です!!」
金貨の他にも宝箱やらがたくさんありこの中から杖を探すのは時間がかかりそう。そう思いながらも作業していると、ナツさんが何かに気が付き奥の方へと走り出す。
「ナツさん?」
「どうしました?」
「こっちの方からすげぇ魔力を感じる」
そう言い残しそのまま奥へと走ってしまうナツさん。取り残された俺とウェンディは視線を交わし首をかしげた後、彼の後を付いていってみることにする。
「魔力がするって・・・」
「まさか敵がいるんじゃ・・・」
進んでいくと俺たちにもわかるほどに魔力が大きくなっていくのがわかる。それと同時に本当に奥に進んでいいのか、一抹の不安が拭いきれない。
彼が開けたと思われる扉の中にそのまま入っていくと、明るかったはずの前方の輝きが突然消える。そこにいるのは杖を握り締め膝をついているナツさん。
「もしかしてあれ
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