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亡命編 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第九十一話 現実は予測を上回る
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はないが軍にも面子というものが有るのでね、分かってくれたまえ」
ボローンが無言で頷いた。おそらくは腹の中は煮えくり返っているだろう。
ホアン、トリューニヒトと視線を交わした。ホアンが微かに頷いた。上手く警備をボローンに押し付けることが出来た。軍が行うと言えば何かと反発して邪魔するだろう。だがこれで奴も自分の事で手一杯になる。こちらの邪魔などしている余裕は無くなるはずだ。
さて、この後はレムシャイド伯の受け入れの提案か……。まず問題は無いだろう。地球教の脅威は現実なのだ、そして我々にとって彼は和平への糸口でもある。少しずつ、少しずつ前へ進んでいる、少しずつだ……。
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