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とある3年4組の卑怯者
110 真犯人
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たのだろう。
「すみません、私の不行き届きです。堀内君には私から叱っておきます」
 2組の担任である女性教師は頭を下げた。
「いえいえ、これは問題ですね。明日の一時間目を緊急事態として皆を体育館に集めましょう」
 5組の担任が提案した。

 藤木はリリィと帰っていた。
「藤木君、良かったわね。これでもう大丈夫ね。そうだ、花輪クンに藤木君の氷滑り(スケート)の祝賀会をやろうって提案したんだけど、丁度花輪クンのお母さんも帰ってくるから纏めてお祝いしていいって言ってたわ。土曜は花輪クンちに行こう!」
「え!?でも花輪クンに迷惑が・・・」
「そんな事ないわよ。花輪クンもいい考え(グッドアイデア)だねって言ってたもん」
 その時、たかしが二人を追いかける。
「藤木君、ごめんよ、君に酷い事して、本当にごめんよ・・・!!」
「西村君・・・。いいよ、君は自分の犬が殺されるのが怖かったんだから仕方ないよ。一番悪いのは堀内なんだから・・・。そうだ、君も今度の土曜の花輪クンのパーティーに君もおいでよ!」
「いいのかい!?」
「うん、リリィ、西村君もいいかい?」
「いいわよ、一緒に藤木君を祝おう!」
「うん!」


 翌日、一時間目は三年生の全クラスが体育館に集合した。そして、堀内が呼ばれて前に出た。堀内は嫌々とした表情だった。
「堀内君、ズバリ、今までの各クラスへの嫌がらせ、そして利用した西村君に謝罪するでしょう!」
丸尾が怒った。
「うるせえ!!」
「うるせえじゃなくて謝れよ!」
 横須も文句を言った。
「うるせえ!!」
 堀内は謝ろうともしなかった。
「オメエらが舐めた口聞くからんな事になんだよ!」
「それ、どういう事!?」
 橿田が聞いた。
「とぼけんじゃねえ!!球技大会とか授業の時もテメエらふざけやがって!!」
「ふざけてんのはお前だろ!!」
 5組の鷲山が怒った。皆も堀内を非難した。
「うるせえ、うるせえ、うるせえ!!」
 堀内は一切謝ろうとせずお馴染みの言葉を繰り返した。一時間目の時間は過ぎた。先生方は堀内の態度を問題過ぎると見て母親に児童相談所に暫く通わせるように伝えた。

 永沢の母が太郎を連れて永沢と城ヶ崎の見舞いに現れた。
「たー、たー!」
「こんにちは、太郎君」
 城ヶ崎は太郎に挨拶した。
「母さん・・・」
「今日はジュースを持ってきてあげたよ。ごめんね、姫子ちゃん。ウチは火事の借金でいいお菓子を持ってこれなくて」
「いえ、大丈夫です。私は太郎君に会えるだけでもとても嬉しいです」
「そう、ありがとう」
 太郎は城ヶ崎に懐いていた。
「太郎君、暫くピアノは弾けないけどいつでも来てね」
「ふん、なんで太郎はこんな生意気な奴と仲良くなるんだよ」
「お兄ちゃん!」
 
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