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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
足りない者の決意
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「え?」

 ど、どういうことでしょう?

「私の相方はカルラで良かったと思っている。それにお前も言っていた話だが、私はお前以外の奴と組んでいたら一夏たちには勝てないかもしれない」

「で、でも鈴さんやセシリアさんの方が腕前では上ですし、一夏さんやデュノアさんならここまで箒さんに無茶をさせることは……」

「くどい!」

 申し訳なさで頭を下げていた私にそう言った箒さんは、何を思ったのか展開していたブレードを突きつけてきました。
 えっとぉ……

「私はお前でよかったと言っている! 私がお前の謝罪を望んでいると思うのか!? そんなものでこの状況が変わるのか!」

 箒さんの顔は明らかに怒っている。いや、これは怒りというより……

「誰と組んだところで私が強くなるわけではない! そいつの負担が減るわけじゃないんだ! 専用機も無い! 連続稼働時間も一夏にすら及ばない!」

「箒さん……」

 悲しみ……

「私に何が出来るか必死に考えて……必死にやって! それでも未だにお前たちの足元にも及ばないと分かっているさ! いつか一夏にも及ばなくなるというのもな! その気持ちがお前に分かるか! 誰と組んでも足手まといにしかなれない私の気持ちが専用機持ちのお前に分かるものか!!」

 今まで我慢していたんでしょう。いくら授業で頑張ろうと、放課後に稼働時間を上げようと……専用機持ちはすぐその稼働時間を追い抜くことが出来ます。
 それに卒業時に専用機が全員にもらえるわけじゃない。卒業の時点でその人が国家代表になれる見込みがある人だけに専用機は与えられる。
 何せISの専用機持ちになれるのは全世界でも数百人。全世界の人口が70億としてその半分が女性だとしても35億人。そのうちの数百人。可能性は限りなく0に近い。
 そして今は一夏さんが師事してはいますが、専用機のある一夏さんはいずれ箒さんよりも強くなる。そうなれば箒さんの必要性は?
 一夏さんは決してそんな人じゃないというのは分かってます。しかし……箒さんはその考えを捨てきれない。否、捨てられるわけが無い。
 今以上に好きな人に近づく機会はなくなる。そうなれば待っているのは一般人と国家代表者という別次元の隔たり。何ヶ月、何年と会えないなんていうのも当たり前。下手をすれば一生会えないという可能性もある。

「謝りたいのは私のほうなんだ! 足手まといになってすまないと……苦労をかけてすまないと謝りたいのは私なんだ!」

 箒さんは俯いて唇を噛み締めている。我慢していても爆発した感情は収まっていないようで、いつも気丈に振舞っているその目からは大粒の雫が零れ落ちました。

「箒さん……」

 かける言葉が見つからない。この場合どんな言葉をかけても意味は無いでしょ
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