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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
足りない者の決意
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うだが」

「恐らくその解釈であっていると思いますよ?」

「その根拠は?」

 ああ、そういえば箒さんはあの戦闘の時いないんでしたね。なら説明が必要でしょう。

「あの戦闘の時、AICで私が止められて攻撃されそうになった際に真上から鈴さんが攻撃に入りました。それだけならボーデヴィッヒさんはAICで鈴さんもまとめて止めてしまえばいいだけの話です。なのにあの時ボーデヴィッヒさんはわざわざ私を撃墜せず鈴さんを迎撃しました。ということはAICはある程度の距離内の一人しか止めることは出来ない、と考えることができます」

「な、なるほど」

「更にその後私のAICが解除されました。ということはあのAICは無条件に全てを止められるわけではなく、ボーデヴィッヒさんの認識した対象一人、ある程度の有効射程、かなりの集中力を要する、というのが私のあのAICに対する考えです」

「よく分かるものだな。一回しか戦わなかったのによくそこまで分かるものだ」

 と言ってもこれ私の考えだけではなく映像分析をしてくれたリース先輩たちのおかげで確信した内容なんですけどね。

「でもこれは推測です。確証はありませんしボーデヴィッヒさんは眼帯をしたままだった、というのも忘れてはいけません。AICが無くてもあの人は十分に強い。私たち二人で掛かっても勝率は2割がいいところでしょう」

「カルラにそこまで言わせるとはな」

 そう、問題はそこです。
 AICが無い程度で勝てるならあの3人で挑んだ時点で確実に勝てたはず。それをさせなかったのは機体でも兵装でもなく、私たち全ての攻撃を受けきり、攻撃を行ってきたボーデヴィッヒさん自身の腕以外の何者でもありません。

「『打鉄』に何かもう一つありませんか?」

「むう……もう一つか……これなんてどうだ?」

 箒さんが映し出してきた武装は……え……でもこの武装って……

「箒さん? これ使えるんですか?」

「む……こ、この一週間で……」

「さっきのやつと同時ですよ? 無理なら他の簡易な武装にしたほうが……」

「いや、やる! やってみせる!」

 まあ……本人がこう言ってるんですし任せてみてもいいでしょう。
 それ以前に私はボーデヴィッヒさんに通じる術をほとんど持っていないのですから箒さんに任せるしかありませんね。

「すいません。よろしくお願いします」

「うむ! 任せろ!」


―結論―


 これ……ほとんど箒さん頼みじゃありませんか?

「うう、箒さん。申し訳ありません」

「うん? 何がだ?」

「私が力不足なばっかりにあなたに負担を押し付けるような形になってしまって……」

「何だ、そんなことか。ならば謝るのは私の方だぞ?」


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