第2部
第2部 閑話
勇者の女性事情
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者のやり取りをぼんやりと眺めていたときだ。
「ユウリ様!! わたくしの活躍、見てくださったんですね!!」
その耳に残る甲高い声に、俺は体を硬直させる。声のする方に目を向けてみれば、今この国でもっとも苦手な人物が俺の方に向かってやって来るではないか。
「あー……、こりゃひと波乱ありそうね」
ピンク女もうんざりしたように呟く。
「ユウリくんも罪な男ねえ。あーんなかわいいお姫様に好かれるんだもの」
「お前ら……他人事みたいに言いやがって」
すると、俺の言葉が癇に触ったのか、目を釣り上げてピンク頭が答えた。
「あら? そもそもあなたがはっきりしないのが悪いんじゃない。いっそのことミオを彼女として紹介すればよかったのに」
「冗談言うな。誰があんな田舎女なんか……」
いやでも、ピンク女の言うことも一理あるかもしれない。
その直後、一次審査で好物を肉と答えた間抜け女の姿が脳裏によぎる。
……ああ、やっぱりないな。俺は頭を抱えながら首を振る。
結局俺は、このあと訪れる厄介なやりとりを想像しながら、大きくため息をついたのだった。
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