第三幕その一
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第三幕 山椒魚のいる場所
先生はこの日は休日で朝起きてすぐに早朝のお散歩に出ました、この時も動物の皆と一緒です、そのお散歩の時にです。
ふわりが飼い主のお家のお兄さんに連れられてお散歩していました、ふわりは先生を見ると尻尾をぴこぴことさせて言ってきました。
「先生お久し振り」
「うん、お久し振り」
「元気そうね」
「この通りね」
「私もよ」
「それは何よりだよ」
「いつも美味しいもの食べて運動もして」
そうしてというのです。
「美味しいミルクやお水も飲んでね」
「健康にだね」
「過ごしているわ」
「飼い主の人達もとても親切だね」
「最高のパパとママでね」
ふわりは先生ににこりとしてお話しました。
「最高のお兄ちゃんよ」
「そうだね」
「皆ね」
そのお兄さんを見て言うのでした。
「凄く優しいの、怒鳴ったりすることなんてね」
「ないんだね」
「そうよ、ブラッシングもしてくれるしお風呂にもね」
「入れてくれるんだね」
「予防接種はちょっと怖いけれど」
それでもというのです。
「そちらもね」
「ふわりを思ってのことだよ」
「それがわかってるから」
「ふわりはいいんだね」
「そう思ってるわ」
こう言うのでした。
「とてもね」
「それは何よりだよ、ところで今お水が美味しいと言ったね」
「ええ、言ったわ」
「神戸のお水は美味しいよね」
「私そう思うわ」
「そうだね、神戸のお水は美味しいよ」
先生も笑顔で言います。
「六甲からのものでね」
「六甲のお水っていいですよね」
ふわりをお散歩に連れているお兄さんも言ってきました、少し不良な感じですがお顔立ちはとても優しいです。
「俺もそう思います」
「奇麗でね」
「はい、お料理に使っても」
「お兄さんはラーメン屋さんだったね」
「チェーン店の店員です」
「八条ラーメンだったね」
「そうです」
お兄さんはその通りと答えました。
「そこで働いています」
「そうだね」
「それでお水もよくて」
「尚更だね」
「美味しいです」
「ラーメンもお水が大事だからね」
「麺を作る時にも使いますし」
それにというのです。
「スープにも」
「スープの基本だしね」
「お湯に鳥ガラや豚骨、お野菜を入れて作りますが」
ラーメンのスープはです。
「それでだしを取ります」
「だからお水がいいとね」
「その分美味しいです」
「そうなるね」
「はい、それにお冷もです」
お客さんに出すお水もというのです。
「そちらなので」
「食器を洗うにもね」
「お水がいいとです」
「やっぱりいいね」
「汚れもよく落ちて」
そうしてというのです。
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