第二章
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「最高でしょ」
「そうだね、それじゃあね」
「お酒はワインだね」
「梅酒でも焼酎でもいいけれどね」
飲みながら笑顔で話した、奈々は兎角飲みものには気を付けていた。だが食べものについてはどうかというと。
「今日は牛丼にするわね」
「何かお母さんって食べものこだわらないわね」
小学六年になった娘はこう母に言った。
「飲みものにはこだわるのに」
「スナック菓子も食べてっていうのね」
「量は多くないけれど」
「だってお母さん食べものは飲みものよりもね」
母は娘にあっさりとした声で答えた。
「こだわってないから」
「それでなの」
「身体にある程度悪くても多くなかったら」
つまり食べ過ぎないと、というのだ。
「いいってね」
「考えてるのね」
「だからね」
それでというのだ。
「あんたにも言わないのよ、飲みものは食べものよりも口にしてね」
「身体に入れるから」
「気を付けてるのよ」
「そうなのね」
「そうした考えなの」
こう娘に話した、
「それもまた一つの考えってことで聞いてね」
「わかったわ、まあ私も炭酸飲料とか好きじゃないし」
実は志保も母の教育の介あってか牛乳や野菜ジュースが好きでこう言えた。
「これからも牛乳とか野菜ジュース飲んでいくわね」
「美味しいでしょ」
「それでどんどん背も高くなって健康だし」
「いいでしょ、じゃあ今晩はね」
「牛丼ね」
「今から作るわね」
こう言ってまずは牛乳を飲んだ、それからキッチンに入った。娘はそんな母を見て自分は野菜ジュースを飲んでそれから自分の部屋に入って漫画を読んだのだった。
牛乳と野菜ジュース 完
2023・3・25
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