怪しい男
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ていたから、この情報は早めに伝えておかないといけないよね。
「もしかして俺たちが天使倒した第1号なんじゃね?」
「わぁ!!それは熱い!!」
俺とウェンディは最初に会った天使とは違ったけどリベンジを果たしたといっていいはず。しかもそれがこの危機的状況に風穴を開けた第一人者だとしたら・・・もう考えただけでニヤケが止まらない。
「あれ?そういえば・・・」
勝利の余韻に浸っていたところ、俺はあることを思い出していた。しばらくそちらに思考を寄せていると、急にしゃべらなくなった俺に疑問を抱いたのか、ウェンディとセシリーが声をかけてくる。
「シリル?」
「どうしたの〜?疲れちゃった〜?」
「いや、何でもないよ」
何事なかったように笑顔で取り繕う。でも、それでも一つだけ気になることがあった。
(なんで評議院の使者は俺たちの手伝いじゃなくてローグさんたちの方へいったんだ?)
ミネルバさんが評議院の使者に呼ばれたと言っていた。つまり俺たちが危機的な状況であることを評議院が把握していたということ。そうじゃなければ、このメンツで依頼に来ている俺たちが苦戦しているなんて考えることができるはずがない。
(たまたま使者がいたけど戦えるほどの力がなかったから助けを呼んだ?それもなくはないけど・・・何か引っ掛かる・・・)
一つの疑問が芽生えると次から次へと疑問がわき出てくる。何が正解かと悩んでいると、ユウキさんやミハエルさんたちがこちらへやってきているのを見かけ、思考をやめた。
「ま、今はいいか」
とにかく俺たちはリベンジを果たしたことには間違いがない。そしてそれは依頼主である彼らにとっても朗報であるはず。その事を報告し彼らがどんなリアクションをしてくれるのかを期待していると、不安なことなど頭から吹き飛んでしまった。
第三者side
プルプルプルプル
書類の山に目を通しながら頭を抱えていたジュラ。そんな彼の耳に聞こえてくる通信用魔水晶の着信音。
「む?」
「どこからですか?」
「知らない地名からだ」
通信用魔水晶には発信された地名が表示される。その地名に心当たりがないジュラは眉間にシワを寄せていた。
「これ、シリルがいった国の地名じゃね?」
「え?本当?」
「確かな」
ジュラとメルディのやり取りを後ろから見ていたカミューニが覗き見ると彼はそれがどこかすぐにわかった。彼の言葉を信じて通信を繋げると、その言葉通りシリルたちの姿が見えてきた。
「おぉ!!レオン!!シェリア!!シリル殿にウェンディ殿も!!」
『一応妾たちもおるぞ』
「合流できたのね!!よかった!!」
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