第一章
[2]次話
山で前を出して
この時小林佑司面長で黒目がちの目に小さな唇と黒いショートヘヤの一七七位の背の痩せた彼は大学のワンダーフォーゲル部の活動で山にキャンプに来ていた。
それで環境のことを考えつつ食事や釣りそれに山歩きを楽しんで過ごしていたが。
部長の工藤仁慈丸く鳥の様な顔で一七六位の太った身体の彼に言われた。
「ここは九州だから熊はいないけれどな」
「やっぱり山には注意ですね」
「蝮に百足もるし」
毒のある生きものもというのだ。
「それで猿もいるから」
「そうした生きものには注意ですね」
「そうしないとね、まあ今山にいるのは俺達と他には殆どいないけれど」
「変な人にもですね」
「注意して」
そしてというのだ。
「ここで楽しんでいこう」
「わかりました」
小林は工藤に考える顔で言った、そしてだった。
山でのキャンプを楽しんだ、その中で山菜を取りに他の部員達と共に山の結構深いところまで入ったが。
突如だ、前から。
「た、助けてくれーーーーーっ!」
「!?」
何とだ、登山服自分達と同じ服装を着ただ。
若く長めの茶髪に面長の顔で明るそうな顔立ちで背の高い痩せた彼が駆けて来た、だがその彼はズボンとトランクスをだった。
膝まで下ろして下半身をほぼ丸出しにしていた、それで言うのだった。
「熊が出て来た!」
「えっ、熊!?」
「だから助けてくれ!」
「あの」
小林は男が下半身を露出させていることに驚きつつ彼に言った。
「ここ九州ですから」
「そんなことわかってるよ!」
「そうですから」
それでというのだった。
「熊はいませんよ」
「そうか!?」
「はい、まずは落ち着いて下さい」
「それじゃあな、ちょっと尻拭いてくるよ」
こう言ってだった。
男は一旦山道の端に入ってそうしてだった。
傍にあった木の葉で拭いてからそのうえでズボンとトランクスを穿いてそのうえで来た。それで小林に話した。
「さっきトイレしてたらな」
「熊がですか」
「いきなり前にぬっと出て来たってな」
その様にというのだ。
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