合体魔法
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えるっていうのか・・・」
決して無傷とは言えない状態のはずなのに、天使は一切怯むことなく戦いを挑み、そして彼らを上回る攻撃を仕掛けてきている。
(このまま長期戦になればこっちが不利。どうする?)
「大丈夫、シェリア」
壁が破壊されるほどの威力で叩き付けられたレオンだったが、思ったほどのダメージではないようで何とか立ち上がることができている。
(いや、そう見えてるだけで結構ヤバそうかも)
しかしシェリアはそれが彼なりの強がりであることにすぐに気が付いた。元々の蓄積分もあるだろうが、それを差し引いても今の一撃は彼に多大なダメージを与えていたことは言うまでもない。
(これ以上の戦いはいくらレオンでもキツそう。そうなると次の一撃で決めるべきなんだろうけど・・・)
目の前の敵も限界に近いことはわかる。しかし自分の力では最後のトドメを刺すには至らないことも彼女はわかっていた。
(レオンももう相手を倒すほどの力はないと思う。どうすれば・・・)
このまま消耗戦をするしかないのかと思っていたところ、彼女の脳裏に一つの光景が思い出される。手を握り合わせ双方の魔力を融合させていく水色の髪をした女性と黒い髪をした青年。戦っている最中だったにも関わらず、二人の混ざり合う魔力の美しさに見とれてしまっていたことを思い出した。
「レオン!!こっち!!」
ウィバリーも痛みに耐えながら追撃を試みるがシェリアの声に反応したレオンがそちらへと動いたことで何とかそれを逃れる。合流した青年に向かって、少女は手を伸ばした。
「あたしと息を合わせて!!二人の力であいつを倒そう!!」
大魔闘演武でジュビアとグレイが最後に少女を倒した光景。なぜそれに見とれてしまったのかその当時は分からなかったが、今の彼女にはそれが理解できた。
「あたしたちの"愛"であいつを倒すよ!!レオン!!」
何物にも囚われることのない"愛"の力、それを間近で感じ取ったからこそ彼女はその美しさに惹かれ、本来やるべきことができなかった。しかし今、彼女にはそれをするにふさわしい最高のパートナーがいる。そしてそれを受け、青年も彼女の手を取り、握り締めた。
シリルside
(どうする?どうすればいい?)
双方共に限界なのはわかっている。しかしそれゆえに決定打を出すこともままならない。だが、ウェンディがあいつにダメージを与えられるのは付加魔法の効果であることを考えると、これ以上の戦いで不利になるのはこちら。
(滅竜奥義で仕留めたいけど、それで倒せるか予想がつかない。でもそれしか突破口がないのも事
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