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永遠の優しさを得て
第一章

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               永遠の優しさを得て
 カルフォルニア州サンタモニカにだった。
 ある動物保護団体に一匹の白黒のピットブルの子供が連れて来られたが。
「随分痩せていますね」
「はい、本当に」
 ワシントン州リスコの動物保護施設から臨時で来ているジュリー=サラセノ黒髪をボブにした長身でモデルの様な体型のアフリカ系の若い女性である彼女に団体の幹部が答えた。
「生後六週間の雄ですが」
「今工事現場から保護されて」
「本当に痩せ細っていまして」
「すぐにですね」
「治療と食事が必要です」
「では」
「幸いうちは援助を多く受けていますので」
 金銭的なそれをというのだ。
「それをこの子にも用いて」
「助けますね」
「そうします」
 こう言ってだった。
 カールと名付けたその犬の治療とだった。
 食事を与えた、するとすぐにカールの健康は回復した。そして散歩もはじめたが。
「ワンワン」
「カールはお散歩好きですね」
「そうですね、ただケージの中といいますか」
 幹部はジェリーに話した。
「一匹でいることがです」
「嫌いですね」
「他の団体に彼の兄弟と思われる子達が保護されていて」
「では兄弟で、ですか」
「捨てられていたらしくて」
 それでというのだ。
「トラウマにです」
「なっているんですね」
「一匹でいることが、では」
「はい、ご家族はです」
「彼を一匹にしない」
「そんな人達になってもらいましょう」
 こうした話をして里親を募集すると。
 ハンナ=リーくすんだ金髪に眼鏡をかけた女性がカールを家族に迎えてだ、彼女はジュリーにカールを連れて来て話した。
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