暁 〜小説投稿サイト〜
崩壊した世界で刑部姫とこの先生きのこるにはどうしたらいいですか?
ほんへ
始まりの章-世界は終わった、しかし物語はここから始まる-
約・束・完・遂
[8/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


「僕の質問に答えてください。素直に答えてくれれば命だけは保証しますから。」
「わ、わわわかった…答える。なんでも答えるよ…!」

橋本がそう言うと、マキさんは太腿のホルスターに銃を納める。
そうして彼女は、橋本をゴミを見るような目で見下しながら質問を始めた。

「これは、どこで手に入れたものですか?」

カプセルの入った薬瓶を指さし、そう尋ねる。
嘘をつけば撃たれる。
存分に脅した橋本は素直に答えてくれた。

「か、買ったんだ…横須賀辺りで。」
「誰から、買いました?」
「商人だよ!サーヴァントを奪える薬があるぞと言われて、大枚はたいて買ったものだ!!」
「その商人は、どこから来ました?」
「そ、そんなの誰かなんて私は知ら」

知らない。
そう言おうとしたが4度目の発砲音に遮られる。
そしてこれは威嚇では無い。
四発目の弾丸は、橋本の左足の甲を貫いた。

「い、いだあぁぁぁいいいいい!!!!」
「嘘ですよね?あと大の大人が泣きながら漏らさないでください。みっともないんで。」
「わ、わがった!!ごだえる!!ごだえますがらもう撃だないでぇええええ!!!」

顔をぐしゃぐしゃにし、子供のように泣きじゃくりながら橋本は必死に答えようとする。
痛みのあまり今度は脱糞してしまい悪臭が漂うが、そんな状況でもマキさんは眉一つ動かさず質問をした

「かっ、葛城財団≠セ!世界崩壊以降急激に業績を伸ばしている噂の製薬会社だ!俺たち議員や企業のお偉いさんの間では有名な会社だ!」
「へぇ…やっぱり…。」

望んだ答えが出た。
そう言いたげに少しにんまりするマキさん。

「奴は俺達のような金持ちに薬を売ってる。次はどこで売るかは知らん!欲しけりゃ自分で探せ!!」
「いえ、僕には必要ないんで。」

そう言うとマキさんは腕を振り上げ、

「!!」

そのサーヴァントを奪うカプセルの入った薬瓶を地面に思い切り叩き付けた。

「あ、ああ…あああ!!!」

かわいた声を出し、割れた瓶から零れたカプセルを掬い集めようとする橋本。
しかしマキさんはその後すぐに、踏み抜いてそのカプセルを粉々にした。

「な、なにを…!!何をしているのか分かってるのか!?高かったんだぞ!!」
「こんな薬…世の中には必要ないんで。」

冷たくそう言い放ち、マキさんはその場で踵を返して街まで戻っていく。

「ま、待て!おい!!どこに行く!!」
「どこって、お仕事です。そろそろ戻らないと怒られちゃうんで。」
「私はどうなる!!薬の詳細を教えれば助けてくれるんじゃなかったのか!!おい!!おい!!!!」

叫ぶ橋本。
そこでマキさんは一度足を止め、振り向くと立てない彼に向かって抑揚の無いさも興味のなさ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ