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崩壊した世界で刑部姫とこの先生きのこるにはどうしたらいいですか?
ほんへ
始まりの章-世界は終わった、しかし物語はここから始まる-
約・束・完・遂
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と同じく幽霊が。
しかしさっきの比ではないほどのおびただしい数。
皆一人一人が恨みの籠った目でこちらを見ており、両手を伸ばし、こちらにゆっくりと近付いてくる。

「やだ…いやだ…いやだぁ!!来るなァ!!」

手当たり次第にナイフを振り回すも、それは空を切るばかり。
さらによく見るとこの男、恐怖のあまり失禁している。
半狂乱になりながら叫び、男はついに、

「うわああああああああああ!!!!殺さないでくれええええええええ!!!!!」


あまりの恐怖に街から逃げ出した。

「逃げちゃったね。」
「気にすんな。あんだけの事すりゃもう悪いこともできねーだろ。」

逃げていく橋本を尻目に、俺は見た目とは裏腹にかわいい声をした激怖クソデカ妖怪にそう話す。
さて、ここで種明かしだ。
将と鈴鹿御前も抱き合ったまま固まってるので変化を解除させておこう。

「もういいぞ。」
「はーい、よいしょ。」
「えっ?」

妖怪の正体に思わず間の抜けた声が出る鈴鹿御前。
幽霊はあのBARの時と同じトリック。折り紙蝙蝠だ。
そして妖怪が変化を解き、正体をあらわにしたのはおっきー。
そう、
CV福圓美里のあの妖怪はおっきーが変化したものなのだ。


「さすがだぜ。変化のスキルだけは高いランクを保持してることはあるってもんよ。」
「だけ≠チて何?姫もっとすごいの持ってるんですけど!」
「あーはいはい。すごいすごい。」
「何そのテキトーな受け答え!それとさっき割と酷いこと言ってなかった!?『働かねぇ上に使えねぇ燃費のクソ雑魚サーヴァント』って言ってたよね!?」
「あれは上手いこと敵を騙すための方便的なやつだよ。」
「もうちょっと言い方ってものがあるでしょおおおお!?」


キレるおっきー。
だから作戦だっつってんだろ。と言おうとしたが、

「……。」
「まーちゃん?」
「アレ、見ろ。」

キレ散らかすおっきーをよそに、俺は今回の依頼主を指差す。

「アレって…。」
「ああそうだよ。」

抱き合っていた二人。
しかし、互いの本音を語り合えたところでこれはもう決まっていた。

「おねえちゃん、ひかってる…。」
「あ、そっか…そうだもんね…そう約束したんだった…。」

鈴鹿御前の、座への返還が始まっていた。
足元から光の粒子となり、ゆっくりと鈴鹿御前は消えていく。
マスターに命令された最後の令呪。
『弟が強くなるまで、見守っていて欲しい。』
その弟、将は兄が死んだという事実を受け入れていた。
鈴鹿御前や兄が心配するよりも、彼はずっと強かった。
この世界で唯一の肉親を失っても彼は泣きもせずこうして今までやってきたんだ。
そうして真実を話し合い、嘘を告白し、彼の強さは実証さ
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