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崩壊した世界で刑部姫とこの先生きのこるにはどうしたらいいですか?
ほんへ
始まりの章-世界は終わった、しかし物語はここから始まる-
約・束・完・遂
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おじさん…おにいちゃんはいきてるよ。いきてるってすずかおねえちゃんが……」
「将!ダメ!!」

鈴鹿御前が慌てて止めに入るも、橋本は全て理解し、にんまりと笑うと弟に向けてゆっくりと口を開き、真実を語り出した。

「何?生きてる?あぁ、そうかそうか……そこのお姉さんは嘘をついていたんだな?可哀想に…」
「うそ…?」
「そう、嘘だよ。お前はずっと騙されてたんだ。お前のお兄さんはね、崖から落ちて死んだんだよ。」

語られた真実。
隠し通していた事がバレた。もうここまで来ては、鈴鹿御前はどうすることも出来ない。

「あいつは私と崖から落ちて無理心中をはかったのさ。ところがどっこい、お前のバカ兄貴は運悪く…いや、私の運が良かったというべきか。地面に激突する際ちょうど私の下になり、そいつがクッション代わりになって私は辛うじて命拾いしたのさ。」
「…!!」

驚愕する鈴鹿御前。
マスターが死に、なぜこんなやつが生き残っているのか、
それは偶然というのかやつの悪運が強いとでも言うのか、
ともかく、それはまだ幼い将にとっては残酷過ぎる真実だ。

「これが結末だよ。ガキだからと甘やかさず、正直にそう言えばよかったじゃないか?」
「……。」

嘘をつく、ってのは悪いことだろう。
しかし、その人を思っての『優しい嘘』は果たして悪だろうか?

「私は……」
「私を一方的に悪者だと決めつけるよりもまず、こんな未来の希望に嘘をつき続けた貴様が一番の悪者なのではないかね!?なぁおい、お前もそう思うだろう?」

俺に振られても知らねーよ。
その未来の希望とやらを人質にとってるお前に言われたくないっての。

「さぁて、交渉といこうか?」
「交渉…?」

アドバンテージを得て得意気になり、にんまりと下品な笑みを浮かべる橋本。
調子に乗った奴は部下の呼び出しと車の譲渡だけに飽き足らず、さらなる要求を追加した。

「お前、私のサーヴァントになれ。そうすればこのガキの命だけは保証してやるよ。」
「……!!」

たじろぐ鈴鹿御前。
マスターの仇。殺したいほど憎い相手。
そんなヤツのサーヴァントになるなんて真っ平御免だ。
しかし、大切な人の弟を天秤にかけられれば、断るわけにもいかなかった。

「……。」
「ほう?随分と物分りがいいじゃないか。」

こうするしかない。
鈴鹿御前はそう思ったのだろう。
1歩、また1歩と奴に歩み寄っていく。

「そこのお前もだ。今すぐ自分のサーヴァントを出せ。」
「働かねぇし使えねぇ上に燃費もクソ悪い超絶クソザコだぞ。俺のサーヴァントは。」

さらに調子に乗り俺のサーヴァントまで寄越せと言い出した。
悪い点を上げてお断りさせてもらうが

「はっ、どれだけ穀潰し
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