第一幕その七
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「絶対にやったら駄目なことをしたよ」
「その人は」
「昆虫やそうした生きものも危険で」
生で食べると、です。
「実はジョロウグモはチョコレートそっくりの味がするけれど」
「生ではですね」
「食べるものではないよ」
「そうですね」
「それで生のお魚や豚肉は」
「しっかり冷凍するか」
「火を入れるかをしてね」
そのうえでというのです。
「食べるべきだよ」
「そうですよね」
「だから中華料理はよく火を使うし」
王子が言ってきました。
「イスラム教でも豚肉を食べないね」
「ユダヤ教でもそうだね」
先生は王子に応えました。
「豚肉を食べないね」
「キリスト教では食べるけれどね」
「それはちゃんとした理由があるんだ」
「あたりやすいからだね」
「まさにその寄生虫がね」
豚肉のそれがというのです。
「危険だから」
「ユダヤ教ではイスラム教では食べないね」
「そうなんだ、コーランで禁じられていることは」
イスラム教の聖典であるこの本はというのです、先生はイスラム教のこともしっかりと学んできています。
「ちゃんとした根拠があるんだ」
「理由がだね」
「豚肉だってそうだよ」
「犬の唾液は狂犬病だしね」
「だから犬の唾液は不浄とされているし」
それにというのです。
「豚肉を食べないこともだよ」
「そうした理由があるね」
「そうなんだ」
「そうだね」
「僕はキリスト教徒でもね」
信仰はそうでもというのです。
「けれどだよ」
「それでもだね」
「イスラム教は認めているよ」
「その素晴らしさを」
「だから今ね」
「僕のお話にも応えてくれてるね」
「そうだよ、だからね」
それでというのです。
「豚肉についてもね」
「お話してくれるね」
「そういうことなんだ、それで両生類を火を通して食べることは」
「いいことだね」
「うん、高タンパク低カロリーで」
そうした食べものでというのです。
「しかも鶏肉みたいな味で食べやすい」
「いいものだよ」
「ゲテモノと言う人がいるかも知れないけれど」
「実は違うよ」
「いい食べものだよ、食べものにも偏見なくで」
それでというのです。
「食べていくべきだよ」
「好き嫌いなくね」
「そうだよ、じゃあね」
「うん、明日はだね」
「皆と一緒に動物園に行ってきてね」
「両生類を見ていくね」
「そうするよ」
笑顔でお話してでした。
先生はこの時は皆と一緒にサラダ素麺を楽しみました、そしてまた学問に励んでそうしてからぐっすりと寝ました。
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