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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第一章
四話 覇王現る!?
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から声。ガードしきれず、左肩に衝撃……そして……
「ふっ、飛べ!」
「ガァッ!?」
後ろから衝撃を受けて、つんのめるように吹っ飛び、地面に叩き付けられ……る前に受け身を取る。其処へ……
「潰す!」
「!?」
既に足を振り上げたクラナが斧のようにそれを振り下ろした。
が、彼女はそれを強引に後ろに飛んで避け、そのまま一気に距離を取ってひとまず何逃れる。クラナの攻め手が始まってまだ十数秒ながら、既に息が上がっていた。
「…………」
「……ハッ……ハッ……(早すぎる、対応しきれない……)」
動きのスピードも、繰り出してくる技の威力も、先程までと比べて違いすぎる。
まさか王の一人が彼の妹だったとは誤算だったが、しかし例えそうであろうと、する事に変わりはない。戦い、勝つのみ。だが……その誤算が圧倒的不利な状況を生み出す要因になってしまった。
『……違う、この身体は強い……!弱いのは私の心……!』
自身を鼓舞して、彼女は構え直す。次の一撃……
『アル、次のラッシュで決めるぞ!』
『了解です!』
対し、クラナはと言うとキレた頭のままながらも、しかし冷静に彼女の能力を図っていた。
現時点で、自称覇王は完全に此方の動きについて来れていない。このまま一気に沈める事は、そう難しくは無いはずだ。
とは言え、何か奥の手が無いとも限らないため、気は抜かない。そうして……
「ふっ……!」
「っ!」
バンッと音を立てて、クラナの身体が飛び出す。
受け側に回った覇王は足を広く取り受ける体制を整えるが……
「おおおぉっ!」
「くっ……!」
凄まじいスピードで拳と蹴りが彼女のガードを叩く。それはあっという間に彼女が防ぎ切れる許容範囲を超えると……
「ラァッ!」
「……!」
跳ね上がるような鋭い蹴りで、彼女の両腕を蹴り上げる。それにより彼女のガードが崩れ、がら空きになった腹部にクラナは信じがたいスピードで体勢を立て直すと……
「(ここだっ)でぇぇっ!!」
左足からのローリングソバットを叩きこんだ。
――――
『入った……!』
最後の一撃、全力のローリングソバットがクリーンヒットし、クラナは倒れるであろう覇王の様子を見、驚愕した。
覇王が、クラナの足を掴んで居たのだ。ガクンッとクラナの体勢が一気に崩され、重心を保てなくなる。しかも、突然現れた翡翠色の鎖がクラナの身体を縛り付け、動きを封じる念の入れようだ。
『カウンターバインドって、嘘だろ!?』
手応えはあった。間違い無く、自分の蹴りは彼女を捉えた筈だ。普通なら少しでも後ろに吹き飛ぶ筈だ。
『いや、こいつ……!?』
そう。“普通なら”である。彼
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