平行世界
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「そんなもの、俺には通用しない」
「……平行世界から来た、とでもいうの?」
ずっと黙っていたリゲルが、口を開いた。
バトルドレスと呼ばれる彼女の戦闘服は、先の戦闘により傷ついており、変身を解除し、生身のまま剣を士へ向けている。
士は鼻を鳴らしながら、手をポケットに入れた。
「この中ではお前にだけは突っ込まれたくないな。青の世界からブラックポイントを経由してきた、お前にだけは」
「……」
「なぜ、私たちのことをそこまで知っているの……?」
今度は、ほむら。
彼女が左手に付けている盾にヒビが入り、武器の出し入れが出来ないように見える。
「そして、私たちのことをどこまで知っているの?」
「何なら、もう少し詳しく解説してやろうか、暁美ほむら。鹿目まどかを救うため魔法少女になり、ワル……」
「もういいわ」
士がそれ以上の情報開示を、ほむらが止める。
「私のことも知っているようね……平行世界……ね」
ほむらは少し腑に落ちたように、表情を和らげる。
「まさか……別時空の私たちに会ったとでもいうの?」
「そんなところだ……と言ったら、信じるか?」
士はにやりと笑みを浮かべながら、そのまま歩み去ろうとする。
キャスターの横を素通りした彼。
「ま、待って!」
ハルトは追いかけようと駆け出す。だがその目の前に、ライドブッカーの銃口が当てられた。
「……!」
「そんなに焦るな。どうせまたすぐに会えるさ。この聖杯戦争、俺も少し混ぜてもらうからな」
「……お前は結局、一体何者なんだ……?」
ハルトの問いに、士はライドブッカーをしまい直す。
にっと笑みを浮かべ。
「通りすがりの仮面ライダーだ」
「……ディケイド……!」
物陰から、士を見つめる影。
それは、協会にて、聖杯戦争の監視役より命令を受けたサーヴァント。
ルーラーのクラスを持つ彼は、その目で彼___仮面ライダーディケイド、門矢士を睨んでいた。
「まさか、奴もこの世界に呼ばれたというのか……」
歯ぎしりを繰り返しながら、彼は影に身をひそめる。
「それにウィザード……! 奴とは違うようだが、ウィザードまでいるのか……! さて、どうしたものか……」
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