第167話
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くしょー努力を怠るとすーぐ肌に返ってくんのか。
どーせ私は一時の母ですよーっ!!
うぶっ吐きそう!?」
「し、知り合い?」
酔っぱらいのテンションに圧倒されながら、制理は麻生に聞く。
既に疲れたような表情になっている麻生は再びため息を吐いて言う。
「大覇星祭でな。
俺の知り合いの親だよ。」
「ふ〜ん。
んで、何でその人がここに?」
「俺が聞きたい。」
タクシー運転手は『た、助かったーっ!やっと酔っぱらいの保護者が出てきたのか!!』という目でこちらを見てきた。
まぁ、こんなはた迷惑な酔っぱらいを相手にすれば、誰だってそうなる。
美鈴はターゲットを運転手から麻生に移す。
タクシー後部座席に下半身を突っ込み、上半身だけ路上にはみ出てる格好から。
「おっふ、おっふ、
た、立てない・・・」
どうやら起き上がろうとしているようだが、どうにもその動きは無駄が多いというか、水族館にいるオットセイみたいな仕草にしか見えない。
近づきたくないが、知り合いの親、しかもあのビリビリ中学生の親となれば、後々美琴に連絡していちゃもんをつけられる可能性もある。
軽くため息を吐きながら、傍に寄った所で、美鈴が思い切り抱き着いた。
「おっしゃーっ!!
年下の坊やげっとーっ!!」
「やっぱり放っておけば良かったァァァァァ!!!」
むぎゅー、ぐらいなら胸も高鳴るが(麻生なら高鳴らないかもしれないが)、どうも美鈴は普段から運動を欠かさない人物らしく、抱き着く力も強かった。
「こーんな時間にぶらぶらしちゃってぇ、美琴ちゃんはどうしたのよー?
そっちのは彼女さん?
美琴ちゃんが泣いちゃうわよー?ぶはー。」
「酒臭い!
ええい、離れろ!!」
「あれぇ?
酒臭くて目がとろんとしているお母さんはセクシィじゃありません?」
「どこにセクシィ要素があるのか教えて欲しいな!
制理、何とか引きはがすの手伝ってくれ。」
本気を出せば引き剥がせるのだが、酔っぱらいに本気で力を使うのもそれはそれで面倒。
なので、他の人の力を頼る事にしたのだが。
「ふ〜ん・・・美琴ちゃんね。」
今度は制理の方が不機嫌そうな視線を向けていた。
何だか雲行きが怪しくなっているのを麻生は気がついた。
「そういやー、そっちの子って誰だっけ?
自己紹介プリーズ。」
「別に教える必要ないでしょう。
恭介とじゃれてたら。」
そう言って、制理は明らかに怒っている雰囲気を出しながら、この場から離れて行った。
これは美鈴も予想してなかったらしく、あらら、と呟いていた。
だが、ターゲットは逃がさない。」
「ねーねぇー。
断崖大学のデータベースセンターってど
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