暁～小説投稿ｻｲﾄ～:ソードアート・オンライン～人形使いの集い～　アインクラッド RMTの不思議な世界

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RMTの不思議な世界
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2023年12月25日

大連の中華さんに連絡をとり、ナーヴギア接続したSAOからログアウトする良い方法が無いかを相談してみる
すると意外な答えが返ってきた
中華さんの知り合いにナーヴギアで直接接続していながら毎日ログアウトしてる人がいると言うのだ
どういう事なんだろう、もっと詳しく話を聞きたい、そう言うと、その人物を紹介してくれると言う
その人物は哈爾濱(はるぴん)なる街に住んでいる中華さんらしい

でもな、実はナーヴギアではなく「南風ギア」とかいうパチモノでしたとか
ナーヴギアに似せただけのヘッドマウントディスプレイでしたとか、そういう可能性があるんだよな
中華はそういった辺りでイマイチ信用ができないところがある
とは言え、藁にもすがる状態なので連絡を取ってみるとしよう

QQを接続して「hao」と挨拶すると「こんにちは」と日本語で返事が返ってきた
あれれ、日本語わかるのか？

哈爾濱(はるぴん)の中華さんと話してみると、その方は数年前まで東京のファミリーマートで働いていたらしい
帰国してから「勇者有限公司（勇者株式会社）」なる地元のRMT会社に就職して従業員になったのだとか

業者タイプの中華さんはSAOみたいな金にならないMMOからは早々に撤退していると思っていたのだが
皆がそう考えるからこそ、逆に商売になるんだそうな
どういう事なのか俺にはさっぱりわからん、SAOの運営元だったアーガスでさえ潰れかけているはずなのに
そう質問するとあっさり答えてくれた

実は茅場事件の事が知れ渡った今でもSAOに新規で参入するBOT業者がいるのだという
その新規参入する業者が自分達のBOTに装備させる武器や防具を購入する為の最初の資金としてゲーム内マネー
すなわちコルが売れるのだそうな
では、その新規参入した後発業者は何の為にBOTをするのかと言うと
さらに自分達の後からSAOに新規参入する業者がBOTに装備させるアイテムを購入する為のゲームマネーを売る
そして、その業者もまた自分達の後から新規参入する業者がBOTに装備させるアイテムを購入する為の資金として・・・・

結局、一番最後になった者が必ず損をする事になるわけだが、みんな自分がその最後になるとは思っていないので
本当にSAOのサービスが終了するその日まで延々と続くシステムが成立しているのだとかなんとか
数十年前、バブル期の土地や株式、ゴルフ会員権と同じような事がRMTの世界で行われているようだ

俺は今まで中華さんがゲームマネーを稼いで日本人が買うというのがRMTの構図だと思っていたが
実際は中華さん同士での売買の方が遥かに市場規模が大きいのだという事を知った
なんて奥の深い世界なんだろうと驚愕だ

さて、話を元に戻す事にする

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