SAO編−白百合の刃−
SAO27-白黒ヒーロー
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さったらないわね。
「その暴言……聞き捨てられねぇからな! 軍に楯突くことを思い知らさぶへっ!!」
言い終わらないうちに、居合いで一気に刀を引き抜き一閃。ダメージを与えずに、彼の心にダメージを与えた。
「良いこと教えてあげる」
誰よりも、サーシャさんよりも、キリカよりも先に私が動いたのはそういう性分だから認めるしかない。ただ、私はキリカのような人を助ける善人ではない。それでも私が決めたことだから、それから逃げたくはない。
私は子供を人質に取るような人には罰を下したくなった。それだけの理由で、私はカタナを抜こう。
「私に勝てる可能性なんて、何一つないわよ」
「この、このっぐばはぁっ!」
『軍』のプレイヤーは次々と攻撃してくるけど、正直弱いので居合いの放つ剣閃で容赦なく蹴散らした。
「この女っ……おい、お前ら、こいつをなんとかしろ!!」
ブロック役のプレイヤーも。武器を抜いて襲いかかって来た。この程度のプレイヤーなら大人数でも切り抜けられる、が。
「ごはっ!?」
気がついたらアスナも参加。細剣を手に取り、ニ、三人ほど突き飛ばした。
「ドウセツ、わたしにもやらせて」
その表情は、過去によく見た狂戦士を思わせるような顔。だけど自暴自棄のような雰囲気ではなかった。
単純に『軍』のやり方に対して怒りを抱き、我慢し切れずに成敗を下したいわけね。
「私だけでも十分よ」
「それでもやらせて」
「あっそ、だったら後ろは任せるわ」
「わかった」
●
……想像して見ようかな? 大和撫子が氷の悪魔になった瞬間はどれほど恐怖を感じるだろうか。寒気がするだけでは済まされず、凍えるような恐怖で身動きできない感じなんだろうか? どっちにしろ『軍』は災難な目に合っているのは事実として認められてしまっている。今まさに『軍』はドウセツの居合いだけでなすすべもなくやられていく。さらにアスナも参加し、殺意に似た怒りを力に変えた細剣に『軍』の連中は手も足も出なかった。いや出す暇も無いだろう。
『軍』の皆さん…………相手が悪すぎた。
あのドウセツに言葉も力でも勝とうとする時点で、敗北が決定しているようなものだ。そもそも時代劇の悪代官とその仲間達みたいなことをしている時点でフラグは立っている。そのことを気づいていれば氷の悪魔にやられないで済めたはずだ。
おまけにアスナも参加しているんだから阿鼻叫喚。そのアスナも、昔の私に似た鋭い目付きで怒りを力に変えているんだから、並大抵の強さがないとアスナを止めることはできないだろう。
それ抜きにしても、『閃光』の二つ名を持つアスナと、それに対する『漆黒』の二つ名を持つドウセツが攻略組でもない『軍』に負けるわけがないわね。
私が捕らわれて
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