SAO編−白百合の刃−
SAO27-白黒ヒーロー
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「先生! イチ姉ちゃん! 大変だ!!」
数人の子供達がドアをバンッと開き、雪崩込むように入ってきた。
「こら、お客様に失礼じゃないの!」
「それどこじゃないよ、サーシャ先生!」
「ど、どうしたの? 何があったの?」
イチは落ち着いて目に浮かんだツンツン逆立てた短髪の赤毛の少年の話を聞こうとする。
「ギン兄達が、軍のやつらに捕まっちゃったよ!!」
「え……ええぇ!?」
イチは話を聞いたらアワワと口を開いてパニクるも、すぐに落ち着いた表情に戻った。
「しょ、しょうでしゅ、ばしゅはどこでちゅか!」
「イチ姉落ち着いて!」
と、思っていたけど、ポーカーフェイスになっていただけで内心はかなり動揺していた。その証拠に噛みまくっているのが証明されている。
「場所は?」
サーシャさんは険しい表情で少年の話を訊ねた。なんでも少年の話によれば、東五区の道具屋の空き地で、約十人の『軍』が通路をブロックしていると、コッタと言う子供だけが逃げられたと言うこと。
ギンという人が捕まったとなると……『軍』に人質を取られていることになるのかな。それは見過ごせないわね。
「よし、行くわ!」
『…………』
「えっ、ちょっと、なんでみんな黙っているの!? 別に変なこと言ってないでしょ!」
「変なことだから黙るのよ」
グサッと、ドウセツの言葉がストレートに刺されたが、なんとか耐え抜いた。へ、変じゃないもん!
「ねぇ、キリカちゃん……状況わかっているの?」
「なにって……アスナもわかることでしょ。子供達が悪い大人達に捕まっている。そうだよね、少年」
「あぁ、そうだ!」
赤髪の少年は頷いた。
「だったら、やることも簡単だよ。子供達を助けて悪い大人をこらしめる」
アスナに自分がやることを伝え終えたら、サーシャさんに視線を向け、動向をお願いした。
「すみません、私も一緒に行きますので案内お願いできますか?」
「キリカさん……ありがとうございます。お気持ちに甘えさせていただきます」
サーシャさんは深くお辞儀したら、私はドウセツ達の方へと向き返った。
「じゃあ、そういうわけだから……」
「誰も行かないとは言ってねぇぞ」
兄は落ち着いた口調で口にして、立ち上がった。
「キリカちゃん、わたしも行くよ」
「アスナ……」
「さっき驚いたのはあまりにも決断が早すぎるし、なによりもキリカちゃんらし過ぎたから」
「……私は助けを求めたら、手を指し伸ばすだけだよ」
ユイちゃんを抱っこしてアスナも立ち上がった。
「お人好しも大概ね……」
「悪かったわね、お人好しで」
「そうよ。悪いわ」
「はいはい。でも、私を止める気はないでしょ?
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