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Fate/WizarDragonknight
カメンライド 2
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カメレオンの幻影が出現。
 それは、逃げられないディケイドシンラへ容赦なく体当たりを行い、爆発。ディケイドシンラは爆炎とともに墜落した。

「うっし!」
「やったのか……?」

 やがて、晴れていく煙。
 そして、その中からは。
 新たな姿のディケイド___白い、魔法少女のような姿をした少女___がいた。
 茶髪のツインテール。白に、ところどころ青で彩られた衣装。その左手には、長い金の錫杖が握られており、先端には桃色の球体が取り付けられている。

「まだやれんのか……」
「コウスケ」

 ウィザードは水から火へと戻り、最後の指輪へ手を伸ばす。

「これ以上続けるのは、こっちに不利だよ。……決めよう」
「だな」

 ビーストは頷き、変身時にも使った指輪を再度ビーストドライバーに装填する。
 同時に、ウィザードもまた指輪を発動。

『チョーイイネ キックストライク サイコー』
『ゴー キックストライク ミックス カメレオン』
『ファイナルアタックライド _ _ _ ___』

 ディケイドのそのカードのガイダンスボイスが、こちらの指輪の詠唱と被って聞こえなかった。
 だが。

「あの光……!」
「おいおい、あれってまさか……」

 魔法少女のディケイドの前に起こるその現象に、ウィザードとビーストは共に絶句した。
 空間に散らばる、参加者たちの戦いの残滓。
 刀使(可奈美)の写シ、奏者()のフォニックゲイン、勇者(友奈)の神樹の力、ゼクス(リゲル)のリソース、魔法少女(ほむら)の魔法少女の力、ブライ(ソロ)のムーの力、セラフ部隊(えりか)のセラフの力。
 それらのエネルギーが、桃色の光となって魔法少女のディケイドに集まっていく。同じく桃色の魔法陣が光を吸収し、大きく、より大きな球体を作り上げていく。

 驚いているのは、ウィザードとビーストだけではない。
 可奈美、響、友奈も。
 ほむら、リゲル、ソロも、えりかも。

 それは、あらゆる聖杯戦争の局面で、大きな転換を作り上げた技。ウィザードのキックストライクを赤子の手のようにひねり、コンクリートに潜っていた敵対者(スイムスイム)を戦闘不能にし、最凶のサーヴァント(邪神イリス)さえも仕留めた技に相違ない。
 それと全く同一のものが。
 魔法少女のディケイドから放たれた。
 真っすぐウィザードとビーストを飲み込もうとする光が伸びていく、その時。
 全く同じ桃色の光が、別方向から放たれた。
 両者は空中でぶつかり合い、やがて対消滅。
 その余波で、ウィザード、ビーストは倒れ、それぞれ変身を解除してしまう。
 ディケイドもまた、本来のディケイドの姿となり、着地。突然の邪魔者の姿を求めて、顔を上げている。
 
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