暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/WizarDragonknight
カメンライド 2
[3/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


「一体いくつの姿になれるんだ……?」
「さあな? お前はいくつ引っ張り出せるかな?」

 示現エンジンと呼ばれる無限のエネルギーを守るために、友情を胸に戦う少女、一色あかね。その姿を映しとったディケイドあかねは、手に持ったブーメラン型の武器、ネイキッドラングを肩にかける。

「行くぜ」

 ディケイドあかねはにやりと笑み、そのブーメランを投げる。
 キリキリと回転しながらウィザードを狙うが、それはあっさりと打ち弾かれた。

「さらに、コイツはサービスだ」

 ディケイドあかねはそう言って、別のカードを取り出す。

『フォームライド あかね ブルー』

 すると、ディケイドあかねの色が赤から青に変わっていく。
 さらに、別人としか思えない体の変化。さらに、ネイキッドラングはその形を大きく変え、ハンマーとなっていく。

「……へ?」
「どんどんいくぜ」

 ビビッドブルー。
 二人の友情を合わせたものと同じ姿であるそれは、その手にした巨大なハンマーを振り上げる。
 振り下ろされる、巨大なハンマー(ビビッドインパクト)。それが来る前に、ウィザードは新たな魔法を発動させる。

『ディフェンド プリーズ』

 使用された風の壁。
 風で作られた強固な壁だったが、それは膨大な質量に圧し潰され、その背後にいたウィザードとビーストを地面に叩き落とした。
 土煙を上げるウィザードとビースト。それを見て、着地したディケイドあかねは、次のカードを取り出した。

『バッファ ゴー』
「しゃらくせえ!」

 だが、それよりも早く土煙を切り、猛牛のマントを付けたビーストが突進する。
 もうすぐ、ディケイドあかねの体に激突する。その直前で。

『カメンライド サイタマ』

 ディケイドの姿が、新たな人物のそれとなっている。
 黄色の全身タイツと赤いマント。特徴のない顔と、腰のディケイドライバーの他は子供でもイラストが描けそうな姿になったそれ。
 サイタマと呼ばれる筋トレの覇者は、変哲もないカウンターパンチをしようと身構える。
 それを見たウィザードは、直感した。
 終わりだと。
 彼が拳を振るうだけだが、なぜか危険性を感じた。

「コウスケ!」
『バインド プリーズ』

 ウィザードは咄嗟に拘束の指輪を使い、風で出来た鎖を発生、ビーストを掴み、放る。
 静止したビーストの目の前で空を切る、ディケイドさいたまの拳。
 ただ、空を切る。それだけだったが、その風圧を受けたウィザードは仮面の下で顔を真っ青にする。

「お、おいハルト……パンチ一発にちょっとオーバーじゃねえの?」

 風の鎖で地面に頭から叩きつけられたビーストは不満を口にした。

「何か、危ない気がして……」
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ