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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第89話:高町1尉も退院
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そう言ってなのはは少し頬を赤く染める。

「あ、そう?」

俺が普通の口調でそう言うと、なのはは不機嫌そうに頬を膨らませる。

「もう!せっかくいい雰囲気になりかけたのに・・・だいなしなの」

「別にいいだろ、なのはのことが大好きで愛してるのは本当なんだし」

「・・・っ!」

なのはは俺の言葉に反応してか顔を真っ赤にして俯く。
しばらくして、なのはは俺の制服の襟を掴むと自分の額を俺の胸に
軽く押し当てる。

「・・・ゲオルグくんのばか。そんなふうに言われたらますます
 大好きになっちゃうよ」

俺はなのはの背中に腕をまわしてなのはの耳に口を寄せる。

「ならこれからもいくらでも言ってやるよ。”愛してるよ、なのは”って」
 
囁くようにそう言うと、なのはは顔を俺の胸にうずめる。

「・・・うん。私もゲオルグくんのこと、愛してる・・・」

「ありがと」

「うん」

「なあ」

「うん?」

「キスしませんか?」

そう言うとなのはは俺の胸にうずめていた顔を上げて俺の顔を見上げる。

「いいですよ」

無邪気な笑顔を浮かべながらそう言って、なのはは目を閉じる。

「それじゃ、遠慮なく・・・」

最後にそう言って俺はなのはに顔を寄せた。



・・・10分後。

「もう!ゲオルグくんが激しくするからお化粧くずれちゃったじゃない!」

「・・・なのはだって喜んでたくせに」

「それは・・・そうだけど・・・。でもあんなに激しくすること無いと思うの。
 ほら、こんなとこに口紅ついちゃってる!」

そう言ってなのははウェットティシュで俺の首筋を拭く。

「あれ?とれないよ・・・」

「それ・・・キスマークじゃないのか?確かその辺に吸いついてたろ」

「うそ・・・どうしよ・・・」

なのははそう言って右往左往しはじめる。

「別に気にしなくっていいよ。訊かれたら虫に刺されたって言えばいいし」

「うぅ・・・でも・・・」

「気にするから恥ずかしいんだよ。そもそもついてるのはなのはじゃなくて
 俺なんだから、なんでなのはが恥ずかしがる必要があるんだよ」

「うぅ・・・そうなんだけど・・・」

相変わらずなのはは顔を赤くして煮え切らない。
さすがに少しイライラしてくる。

「もう荷物はまとまってるんだよな」

そう訊くとなのははバッと顔を上げて俺の方を見る。

「え・・・、うん」

なのはは驚きながらも頷きながら返事を返してくる。

「退院の手続きはもう終わってるんだよな」

「うん・・・」

「よし、じゃあ行くぞ」

俺は左手になのはの荷物を持ち、右手でなのはの手を引くと、

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