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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第87話:隔離施設
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恥じん生き方ができてるんやろか」

「さあな。そこは人それぞれ自分自身で答えを出さないといけないところだろ」

「そやね。ちなみにゲオルグくんはどうなん?」

「ん?」

「自分の良心に恥じん生き方ができてると思う?」

「俺は・・・どうだろうな。わからん」

「わからへんの?」

はやてが芝生に寝転がったまま体にこちらに向ける。

「ああ。あの戦闘機人を殺したことも、情報部時代にやってきたことも
 まだ答えを出せてない」

「あの戦闘機人、ディレトっていう名前やったらしいわ」

「そうなのか?」

「うん。さっき私を見て最初に声を上げた子がおったやろ。
 ウェンディって言うんやけど、取り調べの時にあの子に聞いたんよ」

「そっか・・・。ディレトね・・・」

俺はそう言うと、目を閉じてあの時のことを思い出す。
姉と同じ容姿ではあるものの、一切の感情を感じさせない冷たい目が
印象に残っていた。

「やっぱ、簡単に答えが出そうにないよ。きっと死ぬまで答えは出せないな」
 
「結局のところ、そういう疑問と戦いながら生きていくしかないんやろね」

「だな。で、それはあいつらも同じだ」

そう言って俺はギンガの話を聞く戦闘機人たちに目を向けた。

「ただ一つ言えるのは、あいつらにも自分なりの幸福を見つけて欲しいと
 思ってるってことだけさ。俺が殺したあの子の分もな」

「そやね・・・」

ちょうどその時、ギンガの話が終わったのか戦闘機人たちが
立ち上がるのが見えた。

「大変やとは思うけど、あの子らには人並みの幸せを手に入れて欲しいわ」

はやてはそう言うと身を起こして制服についた汚れを叩き落としながら
立ち上がる。

「行こ。あの子らに紹介するわ」

俺ははやてに向かって頷くと、芝生から腰を上げた。


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