第86話:お説教?あなたが!?
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い目をしながらそう言うと、ティアナがクスッと笑う。
「ゲオルグさんにはなのはさんがいるじゃないですか」
「そう言う意味じゃなくって、初々しくていいなと思ってさ」
「ゲオルグさんにだってあんな時期はあったんじゃないんですか?」
ティアナの問いに俺は自分が10歳のころを思い出す。
そして首を横に振った。
「いや。俺があいつらの歳のころはもうかなりスレてたかな」
「スレてた・・・ですか?」
ティアナは俺の言葉に首を傾げる。
「そう。当時の俺は勉強だけはできたから飛び級してたしね」
そうこうしているうちに俺達は副長室の前まで来た。
「じゃあな、ティアナ。今日は悪かった」
「いえいえ。それでは失礼します」
軽く頭を下げてからフォワード隊の待機室の方に向かうティアナの背中を
見送ると、俺は副部隊長室に入った。
午後は、昼食後すぐに隊舎再建工事の打ち合わせで本局に出かけ、
アースラに戻ってきたときには、もうすっかり夜になっていた。
艦内の食堂で少し遅い夕食を食べていると、向かいにはやてが座った。
「お疲れさん、ゲオルグくん」
「ん、お疲れ」
「今日は訓練でやらかしたらしいやん」
俺ははやての言葉に思わずむせてしまう。
見るとはやてはニヤニヤと嫌らしい笑顔を浮かべている。
「・・・誰から聞いたんだよ」
「シャマルから聞いたんよ。めっちゃ不機嫌やったよ」
「・・・しばらく医務室には近寄らないようにする」
「それが賢明やと思うわ。ところで」
そう言うとはやての顔が真剣な表情に変わる。
「隊舎再建工事の方はどう?うまくはかどってる?」
「今日打ち合わせに行って来たんだけどさ。ちょっとうまくないな」
「そうなん?」
はやては心配そうに顔を曇らせる。
「うん。はやても知っての通り、管理局全体の組織体系を見直す
動きがあるだろ。その煽りで6課が解散したあとの隊舎の使い道についても
考え方が二転三転しててさ。とりあえず建物の外観は今までと同じにする
ってことしか決まらなかった」
「そうなんや。組織の話が決まらんと隊舎の仕様が決まらんのでは
時間がかかりそうやね」
「そうなんだよ。困ったもんさ」
「とはいえいつまでも再建工事を始められへんのは困るよ」
「判ってる。だから今後のことは考えずに元の隊舎をそのまま
建てなおすことになりそうだ」
俺がそう言うと、はやては露骨に表情を曇らせる。
「なにそれ、しょうもない」
「しょうがないだろ。一応もとの隊舎は標準的な地上部隊の隊舎構成だし、
悪くない案だと思うぞ」
「まあ、そっか」
はやてはそう
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