第85話:B・R
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は俺に向けた目を大きく見開く。
「っつーことは・・・罠か!?」
「ご明察。たぶん2人を誘導した先に設置型バインドでも仕掛けてるんだろ。
で、高威力の射撃かダガーモードで撃墜ってハラだろうな。
っと、スバルはたぶん罠にハマるな」
そう言って俺は再びモニターに目を向ける。
幻影からの射撃に対して、スバルは弾き飛ばしながら幻影に向かって一直線に
向かっていく。
『でやぁぁぁぁっ!』
ずいぶん引いた位置にあるサーチャーにまで届くような声を上げて、
スバルは幻影に向かって拳を突き出す。
次の瞬間、ビルの屋上にいたティアナの幻影は掻き消え、
スバルの攻撃はビルに命中して屋上を破壊し大きな砂煙を上げる。
それは、ティアナの本体が隠れているビルの屋上だった。
その時だった。訓練スペースの監視システムが警報を鳴らす。
「何だ?・・・え!?巨大な召喚反応だと!」
ヴィータの声に反応して俺はすぐさま戦術モニターに目を向ける。
すると、スバル達3人がいるあたりに巨大な何かが召喚されつつあった。
「・・・ウソ・・・だろ・・・」
俺とヴィータが目を丸くして見つめるモニターの先にあるもの。
それは真竜・ヴォルテールの姿だった。
ヴォルテールは大きく息を吸うようにその巨体をそらすと、
次の瞬間に、巨大な炎をその口から吐き出した。
「・・・マジでやりやがった・・・」
撃墜判定を告げるウィンドウ相次いで表示される。
俺はしばし呆気にとられていたが、我に返ると4人に通信を送る。
「訓練終了。勝者はキャロ。って・・・キャロ以外には聞こえてないか・・・」
モニターには笑顔を浮かべてフリードに跨るキャロと、
ヴォルテールの攻撃によって気絶した他の3人の姿が映っていた。
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