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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第85話:B・R
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コミュニケーションを取って。

こんなところにも個性が出るもんなんだなと感心していると、
ヴィータが俺の背中をつつく。

「お前は誰が最後まで残ると思ってんだ?」

「さあな、それはわからん。ただ、スバルが真っ先にやられるのは
 勘弁して欲しいな」
 
「ん?なんでだ?」

ヴィータは俺の言葉に疑問を感じたのか首をかしげて尋ねてくる。

「この先1週間の仕事の捗り具合を考えると胃が痛くなる・・・」

俺がそう言うと、ヴィータは声を上げて笑った。
俺はそんなヴィータにちょっと反感を覚える。 

「俺にとっちゃ笑い事じゃないんだけどな・・・。
 ところで、ヴィータはどうなんだ?」

「あたしか?あたしは意外とキャロが残るんじゃねーかと思ってるぞ」

「ほぅ。根拠は?」

「あいつは誰にも狙われなさそうだからだ」

表情から見るにヴィータは至って真面目に答えているのだが、
俺はその答えに笑いを堪えられなかった。

「くくくっ・・・そうきたか・・・なるほど、それは確かにそうかもな」

「・・・あたしは真面目に言ってんだけどな」

「悪い悪い。そんな切り口もあるんだなと思ってさ。勉強になります」

俺がそう言って頭を下げると、ヴィータは不機嫌そうに顔をそらした。

「さてと、無駄話はこれくらいにしてそろそろ始めるか・・・」

俺は4人との通信をつなぐ。

「そろそろ始めるけど準備はいいか?」

俺からの通信に対して、

「いつでもいいです!」
と、元気に返事をしたのは南東角からスタートからするスバル。

「準備OKです」
と、冷静に返すのは北東側にいるティアナ。

「はいっ!」
と、拳を握りしめて短く返す南西角のエリオ。

「はい、大丈夫です」
と、控えめに返してくるのは北西角からスタートのキャロだ。

4人からの返事を確認して、俺はヴィータの方を見る。
ヴィータも俺の方を見て頷く。

「よしっ、じゃあバトルロイヤル。時間無制限1本勝負。始め!」

俺が芝居がかった口調でそう言うと、4人は一斉に動き始めた。
俺とヴィータはモニターでその動きをチェックする。

「おっ!やっぱスバルはそー来たか・・・」

ヴィータの声に反応して訓練スペース全体の魔力反応を表示する戦術モニターに
目を遣ると、南東にある点が北に向かって真っすぐ移動しているのが見えた。
明らかにティアナを狙う動きだ。
スバルを追跡しているサーチャーからの映像を見ると、ビルに挟まれた
細い道を高速で移動している姿が映っていた。

「スバルは戦術家としてのティアナの強さを一番知ってるからな。
 戦術云々の争いになる前に叩いておかないとどうにもならないっていう
 
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