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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第82話:急転直下
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だ治っていない肋骨のあたりに痛みが走る。

「いててて・・・おいおいヴィヴィオ、パパだってけが人なんだから
 もっと優しくしてくれよ・・・」

俺はそう言いながら、首にしがみつくヴィヴィオを引きはがす。

「ねえパパ、へーき? おケガはだいじょうぶ?」

心配そうに俺の顔を見上げてヴィヴィオが尋ねてくる。

「あんまり平気じゃないかな。でも、じきに治るから大丈夫だよ」

「・・・いたいの?」

「そうだな・・・まだちょっと痛いかな」

「じゃあねえ、ヴィヴィオがおまじないしてあげる!」

「おまじない?」

「うんっ。ヴィヴィオがころんだときにママがしてくれたの」

「じゃあ、やってもらおうかな」

「いいよ。じゃあねぇ・・・”いたいのいたいのとんでけー”」

ヴィヴィオはそう言いながら指を天井に向けた。

「どう?いたいのなおった?」

「そうだな・・・ちょっと痛くなくなったかも。ありがとな、ヴィヴィオ」

俺はそう言ってヴィヴィオの頭をやわやわと撫でる

「えへへ・・・どういたしまして」

その時、外に出ていたアイナさんが戻ってきた。

「あら、ヴィヴィオ起きたんですね」

「ええ、俺が起こしちゃったみたいで・・・」

その時、ヴィヴィオが俺の入院衣の袖をくいくいっと引っ張る。

「ねぇ、ママに会いたい」

「うーん、そうだな・・・」

俺はアイナさんの方を見る。

「ヴィヴィオは病室から出ても構わないんですか?」

「一人では出ないように言われてますけど、誰かがつきそうなら構わないと
 聞いてますよ」

「そうですか・・・。よしっ、じゃあママの顔を拝みに行くか!」

「うんっ!」

ヴィヴィオは満面の笑みを浮かべて大きく頷いた。

ヴィヴィオの手を引いてなのはの病室へ向かう。
ドアをノックするが応答はない。

「なのはー、入るぞー」

小声でそう言ってそっとドアを開けると、なのははベッドで眠っていた。

「残念、ママは寝てるよ」

「えーっ、やだー」

ヴィヴィオは頬を膨らませる。

「やだって言ってもな・・・。ママを起こすわけにもいかないから
 ちょっとだけ寝顔を見てから部屋に戻ろうな」

「・・・わかった」

「そっか。いい子だな、ヴィヴィオは」

そう言って頭を撫でてやると、ヴィヴィオはくすぐったそうに目を細めた。
ヴィヴィオを抱き上げてベッドのそばまで行く。
ちょっと胸のあたりが痛むが我慢だ。
ヴィヴィオはなのはの寝顔を見ると不安そうな表情を浮かべる。

「ママ・・・どこかいたいのかな?」

「そうだな・・・ママはちょっと頑張りすぎて疲れちゃったんだよ。
 だから、し
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