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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第81話:屋上の密談
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戻ってきたときには
 自分では立てへんくらいやったんよ」

「そうなのか・・・。でも、空戦魔導師が5人はついてたはずだろ?
 そこまでなのは一人に負担がかかったのか?」
 
玉座の間に突入する高町隊には、なのはのほかにAランクの
空戦魔導師を5人つけたはずなのだ。
にもかかわらず戦闘後に自分では立てないほどの高負荷な
戦闘になったというのが俺には理解できなかった。

「えっとな、玉座の間につくまでの間はほとんど他の空戦魔導師が
 ガジェットとかとの戦闘をこなしてたんやけど、それで、
 なのはちゃん以外は玉座の間に着くまでにほとんど魔力を
 使い果たしてしもうたんよ。
 まあ、あとはヴィヴィオにかけられてた催眠もちょっと・・・な」

「なんだよ」

「ヴィヴィオのパパとママを殺したのがなのはちゃんって
 思い込まされてたみたいやねん。そやから・・・」

「ヴィヴィオの攻撃がなのはに集中したってわけか。納得・・・」

「んで、とりあえずは身体を休めるためにも1か月程入院してもらうことにした
 ってわけなんやけど、今後後遺症が残る可能性もあるんやて」

「後遺症?」

「魔法を使おうとすると全身に痛みが走ったりすることもあるかもって。
 つまり、最悪なのはちゃんは2度と飛べへんようになるかもしれんってこと」

「そんな・・・」

「まあ、当面はそこまで酷い後遺症はないやろっていうのが医者の見解やけど、
 今後、同じような無理をすればそうなってもおかしくないって」

「そっか。まあ、なのははもう十分戦ったんだし、そろそろゆっくりしても
 いいと思うけどな」

「それをなのはちゃん自身がよしとするかはまた別問題やから・・・」

「だな・・・」

俺は2本目のタバコに火をつけると、真っ青な空に向かって吐き出す。

「まあ、なのはちゃんに子供でもできれば・・・とは思うけど。
 そのへんはどうなんです?」
 
はやてはニヤニヤと笑いながらマイクを突き出すようなポーズで
俺に尋ねてくる。

「茶化すなよ。俺だってなのはとのことは真剣に考えてるんだから」

そう言って軽くはやてを睨みつける。

「ゴメンゴメン。まあ、子供云々の話は冗談としても、
 今後もしなのはちゃんがそうなった場合には、
 ゲオルグくんの役割は重要やから、そこは理解しといて」
 
「判ってる。ただな・・・」

俺はそう言ってもう一度空を見上げて煙を吐き出す。

「どないしたん?」

はやてが俺の顔を覗き込むように見る。

「俺自身まだ迷いがあるんだよ。本当に俺はなのはに相応しい人間なのか」

「それは、ゲオルグくんの過去について言ってんの?」

はやての問いに俺は無言
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